2008年04月

2008年04月30日


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1979年1月12日、クルトゥーアパラスト、ドレスデンに於けるライヴ録音。

ベームの最晩年の録音のひとつである。

ベームの指揮した「グレイト」というと、なぜかベルリン・フィルとのスタジオ録音やウィーン・フィルとのNHKライヴばかりがクローズアップされるが、シュターツカペレ・ドレスデンとのライヴこそが、最高の演奏だと思う。

この演奏はライヴということで一層感興がみなぎり、素朴に情熱の高揚が示されている。

まったく虚飾はないが、ベームは鋭敏に音楽に共感しており、シュターツカペレ・ドレスデンも尊敬するベームの下で、自発性の強いアンサンブルを展開している。

したがって音楽が歌と流動感にあふれているのはいうまでもない。

この感興にみちた表現は、シューベルトの真髄を衝いたものだ。

オーケストラの音は、やはり特別のもので他のどこにもない色調と弾力をもっている。

オーケストラの中には、常々ドレスデンへの讃仰を口にしているベームのもとでの演奏の喜びと張りが、明らかに息づいているのが聴こえる。

第2楽章の豊穣で平明なロマン性、第3楽章のほとんどCDを聴いていることを忘れさせるほどの流れの豊かさなど抒情の大河を想わせる。

ごく自然に揺らしたテンポにはライヴ特有の息遣いが感じられ、実に生命力溢れる音楽が展開される。

滅多に聴けないシューベルトと言えるだろう。

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classicalmusic at 01:10コメント(0)トラックバック(0)シューベルトベーム 

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素晴らしく感動的な出来映えで、これ自身およそ類例のない表現様式をもって屹立する感がある。

この作品のもつ構成的な美しさをよくあらわした演奏で、淡々と音楽を運びながらも、ベームの強い意志が貫かれている。

緊張感の強い劇性に富んだ表現で、構成的な力強さを誇るもので、巨大な音楽の流れと響きの豊かさが素晴らしい。

その造形力はさすがベームである。

すべての音の仕組みと音楽運びとが一瞬も指揮理念の統括下から離れず、およそ信じがたいほどの明確な精度と清浄な緊張とをもって貫きとおされている。

響きのぐあいがまずわれわれを驚かせるし、ポリフォニックな表現の密度と明快さも素晴らしい。

アダージョの美しさもカラヤンの洗練とは異なるロマン的な息づかいがあり、優しさがある。

ベームは昔からブルックナーを得意としていた指揮者だけに、そうした自信が、この演奏からもよく感じられる。

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classicalmusic at 00:53コメント(3)トラックバック(0)ブルックナーベーム 

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1953年3月7日にウィーン楽友協会大ホールで行われた演奏会の放送用ライヴ録音。

音楽が縦にも横にも完全に透視されつくしていて、信じられないほどの明確な精度と清浄な緊張をもって貫き通されている演奏。

何より音が美しい。

ブルックナー独自の心に沁み入るような旋律が冒頭から感動的に歌われるとともに、あらゆるパートが晴朗・透明に処理され、ウィーン・フィルならではの響きによって、ブルックナーにふさわしい表情を作っている。

ベームとしてはきわめて柔軟に歌う抒情的な表現だ。

テンポを微妙に動かしながら、明暗の度合いをくっきりと打ち出した第1楽章。

厚味のある弦楽器の音色を生かしてゆったりと表現した第2楽章。

一分の隙もなく金管楽器を壮麗に鳴らした第3楽章。

ロマン的雰囲気を柔らかに表出した第4楽章。

ウィーン・フィルの豊かな響きとともに、ベームの音楽設計が光る。

ブルックナーに固有の楽想の転換や唐突さ、やや理解しがたい並列性とが、すべて理にかなって聴こえ、特有の構成論理がそれ自体固有のものであり古典的な変容としての独自性に至っていることを見せてくれる。

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classicalmusic at 00:32コメント(0)トラックバック(0)ブルックナーベーム 

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堂々とした風格を感じさせる名演。ベームならではの質実剛健な音楽づくりにひかれる演奏だ。

ベームがまだ枯れ過ぎる前の1970年の録音なので、その起伏の大きな音楽運びと張りのある充実したウィーン・フィルの響きは文句なしに素晴らしい。

ベームは悠揚迫らぬ足どりで、素朴といえるほど素直に旋律を歌わせ、間をたっぷりとって雄大に音楽を構築し、そのなかに内面の感動を彫りの深い表情で表している。

ベームは武骨なほどにブルックナーの形式感覚だけをとらえて演奏している。

彼は、例えばカラヤンのように、現代的な演奏効果などを考えに入れていない。

そして、この演奏を聴いていると、音の洪水の中で一種の陶酔を覚えてくる。

それは、ブルックナーの音楽そのものにもよることだが、それ以上に、直観的に指揮するベームの力のある演奏によるのである。

全4楽章のどの部分をとっても素晴らしく、自然なたたずまいをもって聴き手を説得せずにはおかない演奏だ。

既に録音から40年近く経過したが、色褪せるどころか、ブルックナーの素晴らしさをその原点から確認させる演奏としてますます輝きを増してきているように思われる。

この第3番の録音は、第4番「ロマンティック」とともにベームの貴重な遺産のひとつといえよう。

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classicalmusic at 00:10コメント(0)トラックバック(0)ブルックナーベーム 

2008年04月29日


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驚異的な名演奏。

きわめて質の高いみごとな演奏である。

第一にウィーン・フィルの表現力の多様さと底力は超絶的なもの。

加えてベームの指揮により、強い緊張の糸が全体に張りめぐらされ、パースペクティヴも完璧といって過言ではない。

金管の威力も素晴らしく立派の一語につきる。

ベームはいささかの曖昧さも乱れもみせず、大きな風格を備えた峻厳な表現。

総体的にテンポはゆったりとしており、その傾向は両端楽章に顕著に表れているが、第1楽章の冒頭のホルンによる音楽の開始には柔らかさとおおらかさが溢れている。

それに続くオーケストラの全合奏は、実に堂々とした風格がある。

これだけ聴いただけでも、このコンビによるブルックナーの素晴らしさがよくわかるだろう。

終始ロマン的な詩情をたたえ、音楽の盛り上がりもごく自然である。

すべてに自信のある落ち着きが表れ、同時に音楽のきめ細かさや表情のデリケートさも充分に備えている。

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classicalmusic at 23:54コメント(0)トラックバック(0)ブルックナーベーム 

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インバルによるブルックナー/交響曲全集の中では、特に第3,4,8番の第1稿が通常に用いられる稿と大きく違っており、ブルックナーに関心のある人は必聴である。

第3番の版の問題は複雑だが、この初版は通常の版と比較しても豊饒多彩で、未来的な示唆を多分に含んでいる。

こちらの方が面白いとさえいえる。

ここには引用魔ブルックナーのワーグナーからの多量の引用があるが、これを削った通常の版よりも、21世紀の人間にはこちらのほうが、近代、現代の交響曲作法のはしりと見ることができる。

演奏もそれにふさわしい名演。

第4番は現在ふつうに聴かれる版と違い、スケルツォは全く別の曲と入れ替えられ、あとの楽章も現在の第2稿とは相当異なる。

小節数も全体で312小節も多い。

もし、この第1稿のままだったら、ブルックナーの交響曲の中で現在これが別格の人気をかち得ているか疑問だ。

演奏は、こうした作品の姿をかなり客観的にとらえ、充分音楽的に表しており、資料価値も高い。

第8番の初稿が他の稿と決定的に異なる点は、第1楽章のコーダが高揚して第1主題が再現されて、フォルティッシモで終結することだ。

初めて聴いたときの衝撃と感銘はその後もいささかも薄らいでいない。

インバルの演奏も何故ブルックナーが改訂せざるをえなかったのか疑問に思わずにはいられないような完成度の高さを示す秀演を繰り広げている。

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classicalmusic at 02:19コメント(0)トラックバック(0)ブルックナーインバル 

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有名なDECCAのスタジオ盤の6年後におこなわれた演奏。

一連のクナッパーツブッシュのブルックナー録音と同じく、ここでも改訂版が用いられているが、この作品の場合、小節数が最も一般的なノヴァーク第3稿と同じこともあり、さほどの違和感はない。

第8番と同様に原典版との差が比較的少ないため、安心してクナの音楽に浸ることが可能である。

拍手嫌いのクナらしく、ここでも聴衆の拍手が鳴り止まないうちに演奏が開始されている。

冒頭からリズムの良い実にクナらしい進行で、ウィーン・フィルの弾力ある弦と味のあるウィンナ・ホルンの絡みが絶妙。

音質が生々しいため、荒々しく巨大な第1主題部と、気持ちのこもった美しい第2主題部のコントラストも強烈で、クナッパーツブッシュの「第3」が特別な存在であることをすでに十分過ぎるくらいに印象付けてくれる。

第2楽章と第3楽章は、スタジオ盤に較べて少々テンポの速くなっている部分で、演奏に独特の勢いの良さがあるが、第2楽章第2主題部などの美しい旋律は徹底的に歌いこまれているため、ここでもやはり強いコントラストが感じられる。

スケルツォ主部での豪快かつパワフルな演奏も見事で、トリオも実に愉快だ。

第4楽章は、スタジオ盤に較べて、より柔軟なアゴーギクが印象的。

しかもウィーン・フィルの豊麗なサウンドが非常に効果的に作用しており、第4楽章第2主題でのとろけるような美しさや、コーダの圧倒的なスケールなどこのコンビでなければ不可能な深い味わいが堪らない。

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classicalmusic at 01:12コメント(0)トラックバック(0)クナッパーツブッシュブルックナー 

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ウェーバーの「魔弾の射手」はドイツ国民歌劇の金字塔として燦然と輝いている。

背景をドイツの森林にとり、ドイツ語による台本、ドイツ民謡の精神を生かした音楽など、あらゆる意味でドイツ精神の産物といえるものだ。

カイルベルト指揮ベルリン・フィル、ベルリン市立歌劇場合唱団による演奏は、そうしたドイツ精神の発露があり、クーベリックやクライバー盤と共に、この曲の代表的名演の1つにあげたい。

カイルベルトは、生前、バイエルン国立歌劇場の音楽監督をつとめ、オペラ畑でたいへん活躍した人で、ウェーバー、ワーグナーらの作品演奏を得意としていた。

これは、そうした彼の実力がはっきり示された快演で、ドイツ的で重厚な表現のなかに、ロマンティシズムが生き生きと息づいている。

独唱陣も総じて出来がよく、ことに、グリュンマーの清純で瑞々しいアガーテが素晴らしい。

その精緻な歌と清らかな情感にあふれた表情は乙女の像にふさわしい。

ショックも正統的な歌で、力強さと若々しさに満ちている。

プライのオットカールは実に立派な美声で圧倒的。

カイルベルトの棒は、ドラマティックな表現の中に素直で素朴なロマンティシズムを美しく描き出し、このオペラの魅力を十二分に堪能させてくれる。

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classicalmusic at 00:03コメント(0)トラックバック(0)ウェーバーカイルベルト 

2008年04月28日


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ベーム65歳の時の録音で、最晩年のような威容と味わいの濃さはないが、作品の古典的性格が端正・強靭な造形で示され、後年のそれに勝るとも劣らぬ演奏を展開している。

何よりも音楽が精力的で若々しく、爽快な足取りで進行する。

しかも重厚で着実、熱気にあふれ、作品の精髄を見事に表出している。

それにしてもなんと演奏技術の緻密な、安定した演奏であろうか。

ベームほど音楽に対して自然で作為のない、それでいて音楽のツボにはまった演奏をする指揮者はおそらくいないのではないか。

それにはベルリン・フィルのような、どの楽器も機械のように正しい、そして感情をもった演奏のできるオーケストラが必要なのであろう。

何といっても際立っているのは、ベームの厳しい造型と激しい気迫、そして、それに応えるベルリン・フィルの怒濤のアンサンブルである。

ことに素晴らしいのが第1楽章だ。

序奏の剛毅さは、作曲者の指定したマエストーソに相応しいものだし、主部に入っても、緊張感が途切れることはない。

展開部の音と音の葛藤こそ、ベームの絶好調を伝えている。

つづいてはフィナーレ。

序奏のアンサンブルは緻密であるし、やがて現れる朗々たるホルン、清々しいフルート、荘重なトロンボーンのコラールも厳粛で美しい。

主部も第1楽章に準ずるが、コーダへ向かう高揚感と突入後の嵐の進軍は凄まじいものがある。

録音はやや古くなったが、今でもこの曲の筆頭に挙げられてよい感動を呼ぶ名演だ。

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classicalmusic at 16:40コメント(2)トラックバック(0)ブラームスベーム 

2008年04月26日


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カラス唯一のスタジオ録音で、ライヴ録音も他には残されていない。

この演奏の最大の魅力は、カラスの素晴らしい歌唱にある。

そのドラマティックな表現の幅の広さと深さでは、プレートル盤のカラスにまさるものはない。

まさにカラスのカルメンに脱帽するディスクで、まるでカルメンそのもののような、奔放で情熱的な演唱には完全に魅了されてしまう。

自由奔放で妖しい魅力を発散するカルメン、激情にかられてののしり叫ぶカルメン。

余りに強い凝集力が息苦しさを感じさせることも事実だが、これほど劇的緊張感に富んだ演奏もほかにはないことも確かだ。

それは、およそカルメンの音楽とキャラクターの中にあるドラマと感情のすべてを最も深く、最も鋭く、そして最も音楽的に歌い出したものとして他に類がない。

この録音当時、カラスは41歳。

彼女の歌には、女盛りの妖しい色気が満ち満ちている。

そのほかではゲッダのドン・ホセが名唱で、これは、カラスの残した数多くのディスクのなかでも特に音がよく、彼女の至芸を存分に味わうことができる。

現在ではいささか時代遅れになってしまったギロー校訂のレチタティーヴォ版による演奏でありながら、緊迫した劇的表現のおかげで、少しも古さを感じさせない。

プレートルのフレッシュな指揮も申し分ない。

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classicalmusic at 02:29コメント(0)トラックバック(0)ビゼーカラス 

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前者は1982年に録音された、カラヤンにとって2度目のもので、音が抜群によい。

演奏も、この作品のもつスペイン情緒を豊かに表出していてたいへんみごとだ。

カラヤンのタッチは精妙をきわめ、歌い手と管弦楽を魔術的に駆使して、素晴らしい「カルメン」を生み出している。

もちろん悲劇としての緊張も欠けていない。

旧盤にはなかった軽やかで爽やかな息吹きと透明な色彩に満ちた音楽があり、この演奏により「カルメン」というユニークなオペラの真の魅力が実感される。

歌手陣ではバルツァのカルメンが秀抜で、独自の魅力と官能を見事に歌い出している。

彼女のカルメンは知的で、カラスのような激しさにはやや欠けるが、声に艶があり、歌のうまさは抜きんでている。

これは彼女の真価をはっきりと示した名演だ。

後者の名場面集はギローによるレチタティーヴォ版での演奏で、この版がもっているグランド・オペラとしての恰幅のよさを前面に押し出したスケールの大きな演奏である。

プライスの妖艶さと野性味を合わせ持ったカルメン、圧倒的な声の力で男性的なドン・ホセ像を歌いあげるコレッリなどは、グランド・オペラのスタイルにふさわしい名唱である。

選曲もよい。

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classicalmusic at 02:14コメント(0)トラックバック(0)カラヤンビゼー 

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シュヴァルツコップとセルのこのR.シュトラウスは、真に不朽の名演と呼ぶにふさわしい1枚である。

R.シュトラウスの精緻をきわめたオーケストレーションと声の融け合いは意外に難しいが、シュヴァルツコップ&セル盤では両者の融け合いは自然で絶妙。

オケは人生最後の輝きを深い想いを込め、スケール大きく、繊細かつ色彩豊かに染め上げ、声は気高くしみじみとして説得力に富む。

彼女の場合、なんといっても言葉の表現力の確かさ、豊かさが大きな魅力だ。

たんにソプラノと管弦楽のための4つの歌ではなく、「最後の」であるところの意味の深さと、表面的な歌を超えたところでの人の生の余情を、シュヴァルツコップとセルの精妙な棒は余すところなく表出している。

人間的な温かさと、精神的な重みを感じさせるような見事な歌いぶりで、R.シュトラウスの最晩年の悟りきった心境を淡々とした表情で深ぶかと掘り下げた名唱である。

オペラ《ばらの騎士》の幕切れでのあの彼女得意の元帥夫人の歌から芝居気を取り去って、より痛切に聴かせるシュトラウスの世界である。

音や響きが豊かでありながら、聴こえてくるのは静寂な魂だという点が、何とも素晴らしい。

シュヴァルツコップという歌手が第2次大戦後のある時期を代表する名歌手というだけではなく、永遠に語り継がれるべき大歌手であることを、このディスクは見事に証明している。

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classicalmusic at 01:17コメント(0)トラックバック(0)シュヴァルツコップセル 

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シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンといった、新ウィーン楽派の弦楽四重奏曲を収録したラサール四重奏団の画期的な全集。世界各国の芸術大賞を総なめにした録音であることでも有名。

これらの作曲家のすこぶる特異な内容をもつ芸術の奥行きをとらえた稀有の名演である。

どの曲も緊張感を持ち、しかも作品が要求する多様な技巧を尖鋭をきわめた正確さで音にしながら、たんに精密な表現ということでなく、音楽を全身で受けとめ、演奏する楽しみや喜びさえも生々しく伝えてくる見事な演奏だ。

つまり、作品のもつ精緻な表現を前面に押し出した演奏ではなく、人間的な感情の温かさ、豊かさを感じさせる演奏となっているところに魅力を感じる。

この演奏により、新ウィーン楽派の音楽が頭デッカチの曲なのではなく、身体と心で聴くものだと認識させられた。

そしてこの3人の作曲家の相互の差異や、作曲家個人の内部での様式の変化といったものを、この優れた演奏を通じて具体的に知らせてくれる。

おそらくは作曲者も予期しなかったようなスコアの再現ぶりで、聴く者を魅惑する。

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classicalmusic at 00:00コメント(0)トラックバック(0)シェーンベルクベルク 

2008年04月25日


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みごとな出来ばえである。

さりげない弾き出しながらツボを押さえた「ダヴィッド同盟舞曲集」から、「暁の歌」までが全体として充足しきった情景をつくり出している。

ポリーニらしい完璧な演奏だ。

音の陰にある音までが鮮やかに浮かび上がり、リズミカルな躍動感を失うことなく爽やかに歌っている。

ポリーニの演奏の特色は表現の抒情性にある。

この抒情は透明で純粋、そして新鮮さにあふれたもので、このユニークな抒情によって19世紀のこれらの作品が新しい生命を得るのだ。

ほとんど演奏されることのなかったソナタ第3番ヘ短調(1836年初版)も、この抒情の徹底した表現でひきつける。

「クライスレリアーナ」でも、基本的には抒情性を重視する一方、シューマンのパッションを、リズミカルな動きと幅広いたっぷりとした響きによって鮮やかに映し出している。

シューマンの音楽と、ポリーニのラテン的で観照的な感性との絶妙な会話が演奏に独特の味わいを添えている。

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classicalmusic at 13:36コメント(0)トラックバック(1)ポリーニシューマン 

2008年04月24日


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モーツァルトあれこれ

シロヒダ ケイさんの無料レポート。

このレポートは「のだめカンタービレ」非公式メルマガ「のだめクラシックデス」から、モーツァルトの部分を再構成したものです。

読んで、何かのノウハウが取得できる・・・といった類のものでは、ありません。

ちょっとの間の、エンターテイメントです。

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classicalmusic at 21:19コメント(0)トラックバック(1)モーツァルト 

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ポリーニの以前のシューベルトは、まるで方眼紙に定規を使って製図し、それを完璧に実現したような凄味と若々しい覇気があり、それはそれで極めて魅力的で忘れ難い名演だった。

今回の演奏も基本的にアプローチの方法は変わらないが、彼の関心はよりシューベルトの音楽の内面の発見に強く向かっており、その意味で演奏に深みが増している。

ポリーニはドラマティックな表現と、心打つ優しい抒情的表現で、彼一流のバランス感覚の中に独特の調和を保ちながら、シューベルトの晩年の特異な音楽の世界を雄弁に伝えてくれる。

演奏はすべて自筆譜に従っており、ポリーニはシューベルト自身のペンそのものから、この作曲家の音楽に迫ろうとしている。

ここには作曲家晩年の、瞬時に移り変わる音楽の光と影がしっかり捉えられている。

ポリーニはロマン派の作品を、大作であれ小品であれ彼流に構成しないではおかない。

このシューベルトではその信念を貫き理念を実現しているがゆえに、迫力と魅力のある演奏になっている。

一際目立つのは、ノスタルジアを誘い出す《おおらかな》美しさで、第19番の第4楽章、第20番の第2,4楽章の魅力は何と表現したらよいのだろう。

以前のシューベルト録音と比べてもはっきりと変化と円熟が表れている。

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classicalmusic at 00:08コメント(0)トラックバック(0)シューベルトポリーニ 

2008年04月22日


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ブダペストのフランツ・リスト音楽院でコダーイやバルトークに師事したドラティは、さすがに恩師の作品の演奏に対する理解力はたいへんなもので、天下の銘器コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮したこの録音は、ドラティの数多いアルバムの中でも屈指の名盤といって良い。

彼は過去の実績からいっても不思議とこのオーケストラとウマが合う。

マジャール的な味を全篇に色濃く出し、異常なまでに密度の高い演奏を繰り広げる。

細部までよく考えられており、各部分の描き分けの適切さに舌を巻く。

素晴らしい立体感だ。

特に第3楽章から第4楽章にかけての盛り上げ方にうまさには圧倒される。

息を呑むような演奏とはまさにこのことで、独奏者たちの腕も冴えわたっている。

ハンガリー的情感を見事に表出している点も、他の名盤にはない味わいだ。

もっと派手な音や、直截的な迫力を楽しみたければ、ベルリン・フィルやシカゴ響などのものを聴けばいい。

そうした演奏から聞こえない音楽を聴きたいのなら、ドラティのCDに第一に指を屈する。

苦みのうまさがわかる、微妙な味の違いのわかる大人のための音楽だ。

その他の曲も屈指の名演で、ハンガリー人としての血のたぎりさえ感じさせる。

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classicalmusic at 00:02コメント(0)トラックバック(0)バルトークドラティ 

2008年04月21日


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ピアノがこれほどの幅広い表現力をもっていたのかと、驚かされる演奏である。

すこぶる激しく変化する曲想を、極めて冷静な目で捉え、知的に表現しているのが特徴だ。

この演奏が録音された1977年というと、ポリーニは積極的に現代作品を演奏会のプログラムのなかに取り入れ、実に鋭く研ぎ澄まされた感覚で、精度の高い演奏をおこなっていた。

ここでも、彼のピアノは強靭かつ繊細で、たいへん構築がしっかりしている。

第1番は、まさに《壮絶》ともいえる独特の熱気と迫力に溢れた演奏で、民族色を色濃く表出したオケをバックに、ポリーニの火を吐くような熱演が繰り広げられる。

そのテクニックの冴え、曲に対する切り込みの鋭さは他に類を見ない。

第2番も感動的な名演で、ポリーニの気迫がひしひしと感じられる。

ことに強烈なリズムで、ピアノを打楽器的に扱った第3楽章は圧倒的で、心・技ともに揃った秀演だ。

アバドの指揮も絶妙で、まことに緊張度が高く、バルトークの音楽特性を万全に表出している。

シカゴ響の洗練された響きは、他のオーケストラからは、なかなか求められない。

ピアノの音を鮮明に捉えた録音も光っている。

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2008年04月20日


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カラヤンの生誕100年記念企画が4月の毎週土曜日21時からBShiで行われている。

12日と19日でベートーヴェンの交響曲第3,5,6,7,8番が放送された。

全てカラヤン全盛期の1970年代前半の映像である。

「エロイカ」は注目すべき秀演である。

解釈は純音楽的で、そこに非常な迫力と劇性が備わっており、しかも人間的なぬくもりも失っていない。

ベルリン・フィルの合奏力も緻密で、音そのものも極めて洗練されている。

第8番はまことに豪快な表現で、堂々たる自己主張を提示しながら造形的には決して無理をしていないのはさすが。

各楽章の特色も鮮やかに描き分けている。

「田園」は楽想と構成が端正に整理され、音楽的に成熟しており、細部を綿密に透明度の高い響きで表現している。

これほど後半3楽章の連続性を一体的に構築した演奏も珍しい。

「運命」は非常な勢いをもって始まる。

全体に流動感が強く、一気に進行する印象が強い。

終曲では内声となるべき金管が浮かび上がるのも興味深く、フィナーレの表情も個性的。

第7番はさらに完成度の高い演奏で、終楽章では凄まじいほどの気迫で生き生きと音楽が歌われ、それが極めて新鮮な印象を与える。

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2008年04月18日


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ブレンデルとクリーヴランドSQの初顔合わせで大きな話題を呼んだレコード。

シューベルトの神髄に迫る表現が生み出されている演奏。

有名な曲であるにもかかわらず、意外にこれといった演奏が少ないのは、ピアノとコントラバスを加えた弦楽四重奏という変則的な編成も関係しているのだろう。

そしてまた、ピアノの比重が大きく、演奏の性格もピアニストによって決定されることが多いようだ。

数多い録音の中で最も全体のバランスがとれているのが、ブレンデルとクリーヴランドの演奏だろう。

ブレンデルがリードする清冽な表現に弦楽器も呼応して密度の濃い表現となっている。

ブレンデルが全体をリードしているが、弦がピアノを支え、あるいはピアノに同化し、主従を考えさせないほどの融合を実現している。

各奏者の呼吸もぴったりと合っており、テンポの設定も理想的である。

歌う呼吸も自然であり、テンポはたえずデリケートに揺れ動きながら、迫力更新を重ねて、一瞬たりとも緊張を失うことがない。

丁寧だし、それにここではコントラバスが実に巧い。

特に、第4楽章のひとつひとつの変奏の生き生きとした表情は絶品だ。

フレッシュな感覚にあふれた設計の緻密な名演奏である。

またシューベルトの音楽そのものの純粋性を表出した名演である。

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classicalmusic at 00:00コメント(0)トラックバック(0)シューベルトブレンデル 

2008年04月17日


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いずれもカラヤンの第1回録音。カラヤンの才気の感じられる優れた演奏である。

カラヤンはあまりハイドンを演奏しなかったが〈ロンドン〉は演奏回数が多く録音も3回行なっているので、いわばハイドンの十八番と言える。

そのためか表現に余裕があって緻密な中にも恰幅の良いスケールの大きさがあり聴き応えがある。

スマートでキレのよい、洗練されたハイドンで、アンサンブルはすっきりと整い、あらゆる点が明晰で隙がない。

急速楽章はリズムがきびきびして迫力があり、颯爽と進んでゆき、しばしば見られる対位法的な箇所の処理も極めて明快だ。

一方、第1楽章の序奏や緩徐楽章などはやや硬い印象を伴うが、ダイナミックでスケールが大きい。

ウィーン・フィルの優雅な音色が、カラヤンによりさらに磨かれ、音質的に今聴いても魅力的だ。

当時(1960年頃)のカラヤンは後年よりはるかに素直な演奏様式で演奏していたため、それがハイドンの古典形式とうまく適合したと感じられる。

2曲とも柔軟・流麗な歌の甘美さと端正な造形を見事に一致させた名演である。

カラヤンのおびただしい録音の中でも注目したい傑作。

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classicalmusic at 21:32コメント(0)トラックバック(0)カラヤンハイドン 

2008年04月16日


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カラヤンは2度ヴィヴァルディの「四季」を録音している。

ベルリン・フィルのコンマス、シュヴァルベ(Vn)&ベルリン・フィルとの旧盤は、速めのテンポで流麗の限りをつくした、いかにもカラヤンらしい演奏。

柔らかいアタック、角のとれたリズムと、艶やかではあるが、霞のかかったいぶし銀のフィルターをつけた音色等、ムード満点だ。

「春」の第3楽章でのレガートと音のからみの美しさ、上質なハーモニーは彼ならでは。

シュヴァルベの没個性的なソロも、この場合には指揮者の意図に忠実ということでかえって利点となっている。

アルビノーニも傑作だ。

じっとりとした重たいリズムの上に、濃密な弦楽器が重なってくる。

その濃厚な味わいは、さながら砂糖もバターもリキュールも惜しげもなく投入したフランス菓子のようなもの。

舌の上に、いや耳の中に甘さが広がってくる。

あるいは脂の乗り切った大トロと言ってもいい。

こんな演奏をした人は他に誰もいないだろう。

まさに、カラヤンの個性が全開になった演奏である。

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classicalmusic at 16:14コメント(0)トラックバック(0)ヴィヴァルディカラヤン 

2008年04月15日


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トスカニーニは何という音楽を描き出したのだろう。

トスカニーニほど、鉄のような固い意志と、赤々と燃える情熱で、この最高峰に臨んだ指揮者はなかった。

ベートーヴェンがミサのテキストと格闘したが如く、トスカニーニはスコアと激しく闘っている。

気迫の鋭さ、圧倒的造形の前に、今聴き直してもたじたじとならざるをえない。

その骨格の太さ、剛直さは、まさにベートーヴェンの魂そのものの具現であり、情緒のつけいる隙はない。

平凡な指揮者の手にかかると退屈以外の何物でもないこの曲が、信じ難いほどの輝きをもって、われわれの前に立ち現れている。

トスカニーニの演奏も劇的であり、交響的である。

独唱者の質がよく揃っていること、どの部分の重唱も整然として独唱もあたかも一個の楽器の如くに処理されているのがいかにもトスカニーニらしい。

「クレド」は全曲の圧巻だ。

速いテンポで直線的に表情を追っていく迫力は、このレコードの特徴を最もよく現した部分である。

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classicalmusic at 07:01コメント(0)トラックバック(0)ベートーヴェントスカニーニ 

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カンタータもまた、リヒターが遺したバッハ演奏の重要なレパートリーだが、現代楽器を使い、伝統を踏まえながら前時代のロマンティックな感情移入を避け、曲の本質に迫っていったリヒターのバッハ像は、20世紀のバッハ演奏のひとつの頂点を作り上げた。

彼はあくまでもドイツ的思考の上に立った"倫理としてのバッハ"を築きあげており、各カンタータはこれ以上の彫琢はないと思えるほど細密な配慮と考証のもとにひとつに結ばれている。

リヒターらしい厳格なバッハ像が描かれている点ではどの作品も変わりなく、1曲1曲の作品ではF=ディースカウやヘフリガーをはじめ、リヒターのバッハ演奏に欠くことのできないすぐれた独唱者たちの歌唱を聴くことができる。

ことにBWV.140は独唱者のすばらしさで光る理想的な名演だ。

リヒターの最晩年、1978年に録音された演奏で、円熟の高みをきわめたこの人のバッハ観が、見事にあらわされている。

実に緻密な音楽づくりで、この曲を一分の隙もない格調の高い作品として再現しており、内面的な掘り下げかたも深く、オーケストラ、合唱団ともに、リヒターの要求によくこたえている。

リヒターは人間の精神の脆弱さを衝き、叱咤し、バッハを通じて人々が神に近づけるよう全ての力をバッハに捧げた指揮者だったが、このカンタータの録音を始めた頃から、苛烈なまでの求道的精神から転じて、人間的なあたたか味のある、またロマンティックな傾斜を見せている。

今のバロック音楽演奏はオリジナル楽器全盛だが、我々はもう一度リヒターの遺した偉業をふり返り、彼の真摯なメッセージを新しく受け取るべきだろう。

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classicalmusic at 05:38コメント(0)トラックバック(0)バッハリヒター 

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まず表現と音の響きの異様なまでの艶麗さに驚かされる。

この徹底して肉感的美感の追求は、1960年代のカラヤンの特徴に違いないが、その中にヴェリズモ独特の直接的・激情的なエネルギーの燃焼もほのかに感じられる。

「道化師」は1965年に録音されたもので、当時カラヤンは57歳。

その指揮は活力にあふれており、演出も極めて巧妙である。

特に第2幕は秀逸だ。

独唱陣のなかでは、タデイのトニオが傑出している。

これは、トニオの屈折した心の動きを見事に捉えた演唱で、トニオ役の最もすぐれたもののひとつに数えてよい。

マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」はレオンカヴァルロの「道化師」とともに、カラヤンが珍しくミラノ・スカラ座を指揮したディスクで、これは、その「道化師」をさらに上まわる名演である。

カラヤンは、マスカーニ固有の美しい旋律をたっぷりと情感豊かに歌わせながら、全体をドラマティックに仕上げている。

その緊張感にあふれた精巧な表現はこの人ならではのもので、ここには、ヴェリズモ・オペラの本質が万全に表出されている。

独唱陣のなかでは、コッソットのサントゥッツァが秀抜である。

サントゥッツァの感情の揺れ動きをきめこまかく的確に歌い上げているあたり、実に見事なもので、ことに「ママも知るとおり」は、聴いていると目頭の熱くなるのを覚えるほどの名唱だ。

コッソットはデビュー50周年コンサートでもこの曲を熱唱していた。

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classicalmusic at 03:33コメント(0)トラックバック(0)カラヤン 

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スメタナ四重奏団は、1945年に創立され、1988年に解散したチェコの代表的なカルテットである。

創立以来4人のメンバーは全く変わっておらず、しかも数多いレパートリーをもっていたが、それらの作品のほとんど全てを暗譜で演奏する。

これは簡単にできる技ではない。

だからこそ、あのような細部にいたるまで磨き抜かれた柔軟性のある精緻な演奏が生まれるのである。

この「ひばり」もそうしたスメタナ四重奏団の特色がよくあらわれた演奏で、みごとなアンサンブルときめこまかい流麗な表現は絶品である。

テンポの設定も的確で、フレーズの切り方もすこぶるうまい。

第1楽章の有名な第1主題を聴いただけでもそれがよくわかる。

第3楽章のメヌエットの対位法的な処理の巧みさや、第4楽章の緊張した迫力のある演奏も抜群だ。

この「ひばり」と「鳥」のハイドンの2曲は、極めてさわやかな演奏で、テンポ設定にも無理がなく、音楽の流れも自然だ。

「ひばり」は、まるで春の陽光を感じさせるようで出色の出来。

「鳥」にも愛らしさと端正さがある。

メンデルスゾーンの八重奏曲は、スメタナとパノハ両団の音楽的年齢差にかかわらず、見事なアンサンブルで、厳しくすさまじい緊張感をみなぎらせており、しかも表情も豊かだ。

そこには、ロマン的な詩情と熱気もある。

1980年来日公演時のライヴ録音だが、その演奏には少しも古さがなく、むしろ聴くたびごとに新鮮さを感じる。

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2008年04月14日


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古くからのレコード・ファンは諸手を挙げて迎えるであろうディスクである。

カペー・カルテットは、20世紀に活躍した弦楽四重奏団の最高峰であり、演奏録史上、最高の芸術的高みにあった随一の名アンサンブルであった。

特にベートーヴェンの弦楽四重奏曲では、カペー以前にヨアヒム、以後にブッシュがあるだけである。

カペーの演奏は音楽的技術的にはまさに完璧である。

整然たる形式美と、作品の本質を深く把握した表情とをあわせ備えている。

メロディはあくまで流麗、リズムはこの上なく溌剌、そして抑揚、陰影、色彩、間合い、そのいずれもが洗練されている。

一見か弱くみえる絹糸は、その実弾力に富み、鋼鉄線のように強靭である、それと同じである(「ひばり」のテーマ!)。

作曲者の気魂や情緒を、気品をもってこれほど高度に表現した団体は、もう出現しないだろう。

ここに収められたディスクも淡々とした演奏ながら自信にあふれ含蓄に富むその語り口は、聴き手を魅了し説得せずにはおかない。

音は多少古めかしいが、すぐに彼らの世界に引き入れられ、気にならなくなってしまう。

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2008年04月13日


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フランク:ヴァイオリン・ソナタの屈指の名盤である。

パールマンは、1945年にテル・アヴィヴで生まれたイスラエル出身のヴァイオリニストである。

1958年にアメリカの人気テレビ番組「エド・サリヴァン・ショー」に出演して一躍有名になり、ニューヨークのジュリアード音楽院で名教師ガラミアンとディレイに師事した。

現在、彼は主にニューヨークを中心に、欧米各地で活躍しており、ズーカーマンやチョン・キョンファ、クレーメルらとともに、現代のヴァイオリン界をリードしている逸材のひとりである。

一方、アシュケナージは、最近は指揮者としても活動しているが、ピアニストとしても近年ますます円熟味を増してきている。

これは、現在、最高の2人の名コンビによる二重奏である。

両者ともたいへん音色的に美しく、テクニックも完璧で、アンサンブルも精妙だ。

こまかな部分にも神経がよく行き届いており、そのデリケートな表情には魅了される。

この作品のもつ古典美と詩情とをこれほど見事に表出した演奏というのも珍しい。

なかでも、第1楽章の落ち着いた気品のある表現や第2楽章の情熱にあふれる演奏は素晴らしい。

アシュケナージのピアノが演奏の大きな支柱となっており、室内楽奏者としての鋭敏さとデリカシーが光っている。

彼の姿勢に呼応するパールマンの姿勢も見事で、耽美と抒情にあふれている。

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2008年04月12日


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1985年6月29日、ヴァチカンの聖ペトロ大聖堂で行われた教皇ヨハネ・パウロ鏡い砲茲襯潺気亮其系寝察

カラヤン指揮によるモーツァルト/戴冠式ミサが祭儀に組み入れられ、大きな話題を呼んだ。

カラヤンの強い希望で実現されたものといわれ、奉献文と教皇の説教を除くミサの全様が収録されており、教皇自身の声もふんだんに入っている。

また、説教は全文が解説書に収められている。

ヴァチカン放送との共同制作で、純益はすべてカトリックの国際的慈善団体である「カリタス・インターナショナル」に寄附されることになっている。

聖ペトロ、聖パオロの祭日のミサを完全収録している。

しかも教皇ヨハネ・パウロ鏡い執り行ったミサの全貌がここにはある。

「共同祈願」には日本語も入っている。

カラヤンの指揮は荘厳さを漂わせ、大いなるミサの挙式にふさわしい奥行きを、この「ミサ曲」の中に構成している。

曲だけを聴くのなら、また別の演奏を薦めるが、ミサ全体の中にある「ミサ曲」を聴く意味はおのずから別のものだろう。

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classicalmusic at 01:53コメント(0)トラックバック(0)カラヤンモーツァルト 

2008年04月11日


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ヴェルディのオペラから序曲と前奏曲を作曲年代順に収録された好企画。

ヴェルディは、その生涯に26のオペラを作曲しているが、それらの序曲や前奏曲は、ロッシーニやワーグナーの作品と同じように、単独でもしばしば取り上げられる。

いずれも、ヴェルディらしい個性のあふれた、すこぶる美しい音楽となっている。

オペラを振っても超一流の腕をもっていたカラヤンだけあって、このアルバムを聴けばドイツ・オペラはもちろんのこと、イタリア・オペラでもその実力を遺憾なく発揮し、いかによくヴェルディの音楽を手中に収めていたかがよくわかる。

まさにオペラ舞台経験の豊かなカラヤンの実力がはっきりと示された名演で、演出のうまさと多彩な表現力に圧倒される。

どの曲の演奏をとってもオペラの指揮を得意としていたカラヤンらしい、きわめて演出巧者なもので、たっぷりと歌わせながら、それぞれの曲想を的確に描出している。

「ナブッコ」「シチリア島の夕べの祈り」「運命の力」などはその好例。

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classicalmusic at 17:29コメント(0)トラックバック(0)カラヤンヴェルディ 

2008年04月10日


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「グラン・パルティータ」はアーノンクールが特にこの録音のために結成した団体のデビュー録音で、並々ならぬ意欲が直截に伝わってくる。

ウィーンの管楽器の名手たちの中から、シェフトライン(オーボエ)、ブランドホーファー(クラリネット)、トゥルコヴィチ(ファゴット)、アルトマン(ホルン)などを中心に、モーツァルトが好きでたまらない人たちを集めて作ったアンサンブルによる演奏ということもあって、ここにはモーツァルトに対する深い共感、そして情熱が感じられる。

各奏者の技量も見事で、おのおのが即興的な名人芸を発揮しながら、彫りの深い音楽をつくっている。

全員の息がピッタリと合い、音色もまろやかで美しい。

この「グラン・パルティータ」はかなりユニークなスタイルをもった個性派モーツァルトである。

実に鋭い切り込みでリズムを強調しながら、力強く表現しているので、モーツァルトの音楽から優雅さを求めようとする人には向かないかもしれないが、のちのベートーヴェンに通ずる劇的な性格を打ち出している点が面白い。

アーノンクールの解釈はダイナミクスやアーティキュレーションに予想以上に強調された彼の意志を投影しているし、装飾音にも変更を加えている。

テンポは概して速めで、強調されたリズムと躍動感が、社交目的の音楽としての性格をいっそう強めている。

「ナハトムジーク」は一転してアーノンクールの指揮は自然体で、優雅さや活力をうまく引き出している。

ウィーンの雰囲気にたっぷりと浸ることができるCDだ。

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classicalmusic at 10:18コメント(0)トラックバック(0)モーツァルトアーノンクール 

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メンゲルベルクが最も得意としたレパートリーは、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーで、常に名演の名をほしいままにしていた。

特にチャイコフスキーはメンゲルベルクの体質と合い、スーパー・ロマンティシズムを感じさせる。

メンゲルベルクは男性的で情熱に燃えており、同時に柔らかく丸味もある繊細さも持っていて、この二つを渾然と融合させている。

彼の音楽はいつも暖かいし、迫力がこもっている。

ロマンティックに旋律を歌い上げ、必要とあれば憂愁性をこめることが出来る。

だが決して感傷におぼれることがなく、客観的に曲を把握することも出来る。

だからチャイコフスキーに最適なのである。

特に「悲愴」は無数のチャイコフスキーの録音の中の金字塔である。

多くの指揮者はこの美しい旋律をただ美しく描出すればよいという態度で表面的に解釈するか、そうでなければ憂鬱にはまりこんで、にっちもさっちもゆかなくなって感情の流れを停滞させてしまうが、メンゲルベルクは憂鬱を客観的に把握して、おぼれこんでしまうことがない。

もっと大局的この曲と対決し、自分の特長のロマン性をいかんなく発揮している。

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classicalmusic at 08:13コメント(0)トラックバック(0)チャイコフスキーメンゲルベルク 

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グールドの演奏は常に《演奏とは何か》を考えさせられるし、そこから生まれてくる音楽はあらゆる理屈を超えて魅力的だ。

彼は20世紀前半の「作品に忠実に」という書かれた文化の偏重から脱して、自己の音楽を主張することのできた最初のクラシック演奏家であり、また演奏家としてまぎれもないチャンピオンだった。

それを雄弁に裏付けるのが、この魅力的なモーツァルトである。

グールドの演奏がユニークであることについては、もはや特に述べる必要はないだろうが、このモーツァルトは作品がポピュラーであるだけに、それが突出して理解できる演奏である。

それはまたモーツァルトの音楽はこう弾いても壊れない、というグールドの作品に対するオマージュの表明でもある。

テンポの設定からニュアンスの表現まで通常のモーツァルト演奏では聴けないものの連続で、それが音楽的に強い説得力と新鮮な魅力を発揮する。

一例を挙げれば、「トルコ行進曲」が神業で、「モーツァルトにおいては、絶対にこのように弾いてはいけない」ということを全部行って、しかも成功を収めている。

グールドは極度に遅いテンポで、音をポツポツ切った非人間的な弾き方からモーツァルトのメルヘンの世界を創造した。

しかも彼はそのメルヘンチックな表現のなかに孤独感さえ湛えているのだ。

メカニックに弾きながら、最も人間的な淋しさを描き出したグールドは、まさに天才の名に価する。

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2008年04月09日


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ヴェルディへの愛情にもかかわらず、トスカニーニはワーグナーを「最大の作曲家」と明言している。

トスカニーニは「神々の黄昏」のイタリア初演を敢行し、1930,31年にはワーグナーの愛息ジークフリートに誘われてバイロイトに登場(非ドイツ語圏からは初)するなど、ワーグナーを熱烈に崇拝していた。

そして、1954年4月4日、記憶力に支障をきたして87歳の巨匠が引退を決意し、最後に行った公演の演目も、オール・ワーグナーであった。

特筆すべきは、この引退公演の録音がトスカニーニ唯一のステレオ録音であることだ。

録音スタッフの心意気に打たれるとともに、この録音によって、ヴァイオリンを両翼に置く旧配置の立体感が味わえるとともに、NBC響の思いのほか繊細で、色彩豊かで柔軟なサウンドを確認できるのである。

どの演奏にもクリスタルのような透明な輝きがあり、暖かい豊かな響きで録音されている。

最晩年のトスカニーニの比較的ゆっくりとしたテンポのもとに力強く壮大なワーグナー。

そこにはトスカニーニのワーグナーに対する尊敬の念がはっきりと示されている。

ことに「ジークフリートのラインへの旅」は素晴らしく、彫りの深い情感豊かな表現に強く惹かれる。

トスカニーニは、ついに「タンホイザー」のバッカナーレを最後まで指揮できず、「マイスタージンガー」前奏曲も華やかな終結部の最中に指揮台を降りるのであるが、それでもNBC響楽員の巨匠を愛し、慈しむ気持ちの伝わる感動的なドキュメントである。

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classicalmusic at 16:07コメント(0)トラックバック(0)トスカニーニワーグナー 

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トスカニーニが最も得意としたのはオペラではヴェルディとワーグナー。

ワーグナーの全曲では、1937年のザルツブルグ音楽祭での「マイスタージンガー」が残されているとはいえ、プライヴェート盤で音も悪い。

まともな音で聴ける正式商品では、この5枚のワーグナー名演集がまず必聴といえよう。

トスカニーニのワーグナー演奏は、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュのような主観の強い解釈とは正反対で、あくまでも客観的な目で作品の核心に鋭く切り込んでいるのが特色だが、このアルバムはその好例。

その演奏は燃焼度が高く、訴えかけてくる力がきわめて強い。

活力と覇気にあふれた「ワルキューレの騎行」、「ローエングリン」第3幕への前奏曲、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、曲想をくっきりと浮き彫りにした「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死など、トスカニーニならではの見事な演奏だ。

また厳しさの中に崇高な気分を湛えた「パルジファル」第1幕への前奏曲、聖金曜日の音楽など、いずれも彼の真骨頂を示した立派な演奏である。

この「パルジファル」は、戦後のブーレーズの指揮を予感させるようなラテン的・カトリック的明澄さに特徴がある。

「ジークフリート牧歌」も清らかな愛情に満ちていて素晴らしい。

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2008年04月08日


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トスカニーニが1952年秋にただ一度だけフィルハーモニア管に客演した時の記念碑的なライヴ。

ウォルター・レッグのEMIによって録音されていたものの、契約その他の関係でようやく2000年に公式発売されたものである。

この巨匠ならではの強く引き締まったうねりと豊かな歌にみちた演奏が感動的で、その指揮に肩怒らせることなく応えるフィルハーモニア管の柔軟な表現も素晴らしい。

指揮台の上で阿修羅の如く燃え上がるトスカニーニと、それを柔らかく受け止めるオケの取り合わせの妙が最高だ。

時をほとんど同じくしているだけに、NBC響との録音と基本的な解釈に相違はないが、こちらの演奏はトスカニーニの心に大きなゆとりがあるようで、比べるとあまりの違いに驚かされる。

フィルハーモニア管との演奏は音楽の流れが自然で力強く、壮大な音楽が構築されている。

どの曲も素晴らしく豊かに歌い、流動的かつ感動的に高揚しており、トスカニーニの新即物主義的な芸術性が最もよく生かされた結果といえる。

トスカニーニは熱烈な歓待を受け、さらには技術的にも素晴らしいフィルハーモニア管との共演にご満悦だったに違いない。

唯一残念なのは、正規録音の割に音が冴えないことである。

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2008年04月07日


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まろやかな美しさにあふれたドヴォルザークだ。

第8番はカラヤン3回目の録音だけに、前2回よりはるかに成熟した音楽で自然体といってよい素直さもある。

それだけに音楽的に純粋で、ウィーン・フィルの演奏も素晴らしい。

第1楽章の序奏から魅惑にあふれ、ウィーン・フィルが形容を絶するハーモニーを聴かせる。

カラヤンのつくり出す旋律線はくっきりとしなやかで、そのニュアンスは驚くほど豊かな味わいをもち、第2,3楽章での木管や弦のアンサンブルは極上の一言につきる。

終楽章も明快で見通しよく整頓されている。

「新世界より」はカラヤン5回目の録音で、オケはベルリン・フィルからウィーン・フィルに替わった。

録音、演奏ともに今回のものが一番素晴らしい。

細部まで神経の行き届いた名演で、5度までもこの人気交響曲にこだわって挑戦した意味がよくわかる。

カラヤンは晩年になるに従い、ベルリン・フィル以上にウィーン・フィルに接近、ベルリン・フィルにはない艶やかな表現の味わいとしなやかな求心力に魅せられてきたように思われる。

1985年に録音されたこのドヴォルザークにもそうした特色があふれ出ており、ドヴォルザークの世界があたかも一筆書きの鮮やかさにも似た勢いで歌い上げられている。

ことにウィーン・フィルの弦楽器が聴かせる艶やかな音色は旋律線を色鮮やかに浮かび上がらせて作品の鮮度を高めているし、高貴なる気品をたたえた管楽器も交響曲を一段と壮麗で輝かしいものとしている。

カラヤンの洗練された音楽性のもと、作品が理想的な美しさで蘇った名演である。

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「熱情」の第1,2楽章は異常とも思えるほどテンポが遅い。

グールドは常に何かの面白さを提供してくれるが、この曲の解釈に関しては理解しがたい部分があるのも事実だ。

グールドの面白さ、同時にある意味での偉大さは表現者としての飽くなき意欲にある。

そのために彼は、誰もが予想しないような方法を見出して演奏する。

このベートーヴェンの演奏も、私たちが聴き慣れたスタイルとは大いに違っている。

彼は今までの《古典的》な表現に満足できなくなり、そこで《ダイナミズム》即ち躍動する感情を持ち込んだ。

グールドはベートーヴェンをバッハ以上に勇敢に、何ものにもとらわれずに演奏している。

対位法的な箇所での鮮やかな演奏は、バッハの場合と同じように説得力を持っている。

しかし、ベートーヴェンの後期のピアノ・ソナタ特有の精神主義的性格は切り捨てられているような気がしてならない。

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ペダルの使用を極力控え、ノン・レガート奏法を多用した、いかにもグールドらしい演奏だ。

これはベートーヴェン時代のクラヴィーアの機能を念頭に置いたものだろう。

テンポも全体的に遅めで、ことに緩徐楽章にその傾向が強い。

どの曲も新しい解釈に満ち、初々しい音楽としてその姿を現す。

手垢にまみれていないこのベートーヴェンは実に貴重だ。

第5番からして、驚くほど速いテンポで衝動的に弾き上げられる第1楽章、逆に細部にこだわりすぎて多感な音楽の流れを損なってしまう第2楽章など、ベートーヴェン演奏としては大きな違和感を覚えさせられる。

一様にエキセントリックであり、ここに精神の深みや安定は求められないが、グールドというピアニストを解明するには興味ある演奏だ。

「悲愴」や「月光」でグールドは、ベートーヴェン時代の明澄だが張力の弱いピアノ感触を、現代のピアノで再現しようとする。

第13番はグールドの面目躍如たる演奏だし、「葬送」も説得力に富んでいる。

右手の旋律を分断して一個ずつの和音として響かせるなど、楽章個々の継続性や連続性を拒絶するその姿勢は、エモーショナルに流されることなく音楽を冷静に見つめることを意図したものだろう。

だが、タッチやダイナミクスとテンポとのアンバランスは説明し難い。

聴き手もそれを強いられ、音楽への問いを発しながら作品に接することになる。

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2008年04月06日


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賭博に明け暮れ、無一文になったパガニーニは、ある商人からヴァイオリンを借りて演奏会の舞台に立った。

コンサートは大成功、熱狂した聴衆を見て商人は言った。
「どうぞ、このガルネリをあなたのものとして、いつまでもお使いください。ただし、あなた以外の誰の手にも、この楽器を渡さないと約束してください」と。

パガニーニは終生この楽器を愛した。彼の死後人手に渡ることになかったこの楽器が1958年《第2のパガニーニ》の手に渡った。パガニーニ国際コンクールで第1位に入賞し、その栄誉をたたえられた、アッカルドが手にしたのである。

この演奏はそうした彼の代表的な名演のひとつで、《魔神》パガニーニの音を現代に伝える意味でも貴重だ。

パガニーニの音楽の魅力を満喫させられる。美音家のアッカルドが魅惑的なヴィヴラート、節回し、ポルタメントといった高度な技巧が鮮やかに駆使され、まさに目の覚めるような名人芸だ。

アッカルドのヴァイオリンにはしたたるような官能美と愉悦感があり、小気味よいテクニックを用いながらも、いつも心の裏付けを伴って曲想を幅広く描いてゆく。

そして新鮮な感覚で生み出される、その華やかな美音は、とてもこの世のものとは思えない輝きを持っている。

胸のすくような冴えた技巧と、イタリア人らしい旋律の歌わせ方が聴きもので、唖然とするほど鮮やかに弾きあげている。

第1番の第1楽章のソロを聴いただけでも、この人がパガニーニを演奏するために生まれてきたようなヴァイオリニストであることが、よくわかるであろう。

特に第2番は全体に若さがあふれ、気迫のこもった見事な演奏だ。

デュトワの指揮は雰囲気満点で、充実感も立派だ。

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classicalmusic at 21:11コメント(0)トラックバック(0)パガニーニデュトワ 

2008年04月05日


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本日2008年4月5日が、20世紀最大の指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの生誕100年になる。

今日BShiでは3部にわたってカラヤン大特集を放送する。

9時からの1部の中では昨年制作されたというドキュメンタリーがカラヤンの実像に迫りえているという意味で興味深かった。

カラヤンが亡くなった時には大っぴらに「カラヤン批判」の記事が書かれていたほどである。

時代が変わったといえばそれまでだが、この10年か20年の私たちの感性の変化は非常なものがある。

したがって、いま、カラヤンに対する評価が一転し、彼の在世中よりも的を得たものとなることは、不思議ではない。

なぜなら、カラヤンの音楽観が形成された時代から、現代は離れつつあり、それは上空から眺める地形のように、かつての時代とは違った評価を導き出すのである。

いま14時半だが、16時からはブラ1、悲愴、第9が、21時からばらの騎士が放送される予定。

ぜひご自分の目と耳でカラヤン芸術を感じ取っていただきたい。

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classicalmusic at 14:31コメント(0)トラックバック(0)カラヤン 

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ボレットは1914年キューバ生まれのアメリカ人。

師ローゼンタールを通じ、リストにもつながる人である。

ボレットは19世紀ロマン派の演奏様式の数少ない直系であり、いわゆるリスト弾きでもある。

「超絶技巧練習曲」を録音した時は72歳だったが、そうした高齢にもかかわらず、この難曲を、息をのむような技巧で弾きあげている。

しかも、音楽の内面に光りをあてた、彫りの深い演奏となっているところが、凄い。

「超絶技巧練習曲」では個々の曲は完全に掌握されており、ボレットの神経はすみずみにまで行き渡ると同時に全体の構図は明瞭に示される。

前景と背景はみごとに弾き分けられ、立体感と深みのある表現が生み出されているのだ。

ボレットのリストは決してテクニックを前面に出さず、あくまで音楽的な、しかも奥深いひとつの世界である。

「シューベルト歌曲トランスクリプション」でも彼の演奏は情感豊かで、これ以上は歌えないところまで歌いこんでみせる。

曲は随所にパターン化された名人芸発揮のための仕掛けを持つが、ボレットはそれを利用して、やたらと表現をあおりたてることはひかえている。

むしろ、あくまでもオリジナルのシューベルトの《歌》をひきたてるためのバックグラウンドとしている。

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classicalmusic at 08:16コメント(0)トラックバック(0)リストボレット 

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いずれの演奏でも聴き手を圧倒的に捉えるのは、単にテクニックを聴かせるのではなく、充分に歌う、しっかりと心棒の通ったスケールの大きな表現だ。

ボレットの演奏するリストでは、1音1音の細やかな響きが、決して表面的な響きの装飾に終わることなく、表現の本質へとつながっている。

しかもそこから生まれる表現の幅の広さと息の長さ。

ここでは彼の芸の至上の部分をたっぷりと聴くことができる。

何といってもロ短調ソナタが見事で、聴かせどころをピシッと押さえた豪快な演奏だ。

ボレットは聴き手を自らの音楽の世界に引き込む、良い意味でのエンターテイナーの資質を持ち、その世界に豊かなロマンティシズムの香りが立ちこめていることも事実だ。

このような作品では、いったんとらえた聴き手の心を次々とドラマの展開へ導くことが演奏者の務めだが、それをまったく抵抗なしに行うことは一種の名人芸である。

ここでもボレットは表情豊かに演奏しており、味わい深い。

他の小曲もツボを得た見事な演奏で、作品にこめられたデリケートな味わいを、すぐれた技巧と情感豊かな表現で弾きあげた演奏で、ボレットの芸術性がよくあらわれている。

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classicalmusic at 08:01コメント(0)トラックバック(0)リストボレット 

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リストは、ボレットのレパートリーの核となっている作曲家で、それだけに、リストの音楽に対する研究と情熱は恐るべきものだ。

これも、そうした彼の姿勢がよくあらわれた演奏で、悠然と弾き流しながらも、きわめて彫りの深い表現となっている。

ボレットは、驚嘆すべきテクニックで、ひとつひとつの曲を、心をこめてひきあげている。

ボレットは「スイス」の示す本質的にはきわめて孤独な詩情に深く立ち入り、そこに込められた表現を本質的に解釈しきっている。

また、その演奏はラテン的な明晰さとともに、きわめてデリケートなバランス感覚をもつもので、その均衡のとり方は一貫して見事だ。

いかなる場合でも響きに対する配慮を決して失わず、響きからつぎの響きへと、ファンタジーを飛翔させる。

全9曲、興味を持続させて飽きさせない。

ことに〈ウィリアム・テルの聖堂〉〈泉のほとりで〉〈夕立〉などを聴いていると、それらの曲の標題の内容が、眼前に浮かんでくるような、実に巧妙な表現で、素敵だ。

ボレットの演奏には、「イタリア」のロマンティックな情念を完全に楽譜からくみ取っているという自信と、表現を作るうえでの余裕すら感じられる。

ボレットの演奏は、とても70歳とは思えないほど、音楽に張りと艶と若さがあり、まことに新鮮だ。輝かしい音色も、大変魅力的である。

「ダンテを読んで」はたくましく激しい表現で、ここでボレットが聴かせる壮大な演奏は、さすが《リスト弾き》の名に恥じないものだ。

サーカス的に書かれていないリストの作品から、そのエッセンスを見事に引き出した名演といえよう。

*ベヒシュタインのEW280を使用。

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ボレットは、リストのピアニズムの魅力を存分に引き出している。

リストのピアニスティックな美感を十二分に生かした演奏で、あくまでも甘く、詩情豊かに演奏しているところに惹かれる。

表現のスケールは大きく、しっかりとした構成感の中に、細部まで研ぎ澄まされた美しい音で、グランドマナーの華やかさとはこういうものだ、とその神髄を聴かせてくれる。

リストを弾くときのボレットは自信にあふれ、自在に歌い、聴き手を自分の中に吸い寄せてしまう。

ロマンの香り豊かなボレットのヴィルトゥオーゾ・スタイルの演奏は、リストを単調な表現から救い出す。

ボレットはしばしば楽譜に対しても自由にふるまうが、それは作品への深い共感があるからこそ、演奏に際しての自由さが生まれるのだ。

聴かせどころのツボをしっかりと手中にした演奏からは、ぞくぞくするような生理的快感さえ伝わってくる。

これぞまさしくリスト、といった味わいだ。

*ピアノはベヒシュタインのモデルEN-280を使用している。

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円熟期のボレットによる選集である。

《メフィスト・ワルツ》第1番や《愛の夢》第3番などの11曲を収めたディスク。

技巧的な性格を前面に押し出しながら、旋律をよく歌わせたロマンティックな演奏である。

ボレットが長年愛奏し、手になじんだレパートリーだけに、表情は伸びやかで美と力に満ちている。

ボレットはローゼンタールに師事したことで、リストの孫弟子としてその直系につらなるが、演奏はさすがにぴったりと決まり、リストのグランド・マナーによる表現のツボを見事に体得した正に絵になる演奏を聴かせる。

ボレットの演奏は実に振幅が大きいが、それは決して大げさな誇張に終始するたぐいのものではなく、リストが意図した音楽の実体を失うことなく、限りない広がりを生み出していく。

その演奏のグランディオーソな味わいには格別のものがあり、リスト演奏の貴重な記録であることは間違いない。

さまざまな楽想の作品を取り上げていて、選曲もよいので、リストのピアノ音楽入門としては格好の1枚である。

特に《ラ・カンパネラ》をフジコ・ヘミング氏の演奏で洗脳されてしまっている方などに、真のリストはこういうものだと言っておきたい。

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2008年04月04日


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日本が生んだ天才ピアニスト、田中希代子についてはいずれは述べないといけないと思っていた逸材であり、マズアとのモーツァルトK.491など最高なのだが、残念ながら入手難なので、ここではそれ以外の名演を紹介することにしよう。

「皇帝」が特に良い。

田中の演奏ははち切れんばかりの若々しさにあふれ、第1楽章は肩で風を切って進む颯爽たる快演だが、デリカシーも充分にある。

第2楽章もくっきりとして快い。

フィナーレも、説得力ある自己主張に満ちている。

ワルベルクはソリストにピッタリつけた生命力のある指揮ぶりで、楽員の張り切った気持ちが伝わってきて実に気持ちがよい。

ドビュッシーはすばらしい。

ソフトで美しい響きで音楽の自在な動きが紡ぎ出される演奏と解釈には、すでに大家の風格があるし、感性はあくまでしなやかである。

これは決してテクニックに頼って楽譜からドビュッシーの音楽をすくいとったような演奏ではない。

ドビュッシーの音楽の本質をしっかりと押さえた演奏。

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2008年04月03日


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旧盤は部分的に荒っぽい箇所があるものの、マーラーの若き日の詩と情熱に率直に共感したような、魅力的な表現だ。

バーンスタインは、この曲の中に自らの肌で感じたマーラーへの熱い愛情を注ぎ込み、あらゆる部分をデリケートに、そして時には奔放に表現している。

そのため音楽が力強く起伏し、スケールも極めて大きい。

特に終楽章はバーンスタインの性格を反映して、ダイナミックで劇的な効果を最大限に発揮している。

それはバーンスタインがこの作品を知りつくしているだけでなく、本質的にマーラーと共通したものをもっているからだろう。

新盤を聴いて、バーンスタインは本当にマーラーが好きなのだとつくづく感じた。

第1楽章の序奏部から、それこそいとおしむように音を大切に扱い、主部はひとつひとつのの楽句を吟味するように歌わせている。

そして長大な終曲が、また一段とすごい。

強い緊張感と息の長い起伏が交錯し、その情緒の豊かさ、感興の激しさは形容の言葉もない。

あらゆる「巨人」の中で最も個性的でありながら、構築的であり彫りの深い表現で、稀有の名演である。

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classicalmusic at 08:41コメント(0)トラックバック(0)マーラーバーンスタイン 

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きわめてロマンティックな表現のマーラーだ。

冒頭から楽想の一つ一つを入念に表出し、濃厚な表情で全体を堅固に組み上げている。

当然感情的な思い入れも強いが、それがまた交響的な壮大さをいやが上にも高めている。

この曲は世界中で好んで演奏されるゆえ、録音も多々あるし、効果的に書かれているため、どれを聴いてもそれほど印象は変わらない。

そんな中、バーンスタインの演奏は、じっくりと作品の情感を迫っていくという点では、極めてユニークで説得力がある。

第2楽章では、甘美な世界が、まるですでに失われたものを回顧するかのような色調で描かれている。夢のような美しさだ。

声楽が登場する第4,5楽章も静かで深い祈りをこめたような演奏である。

そしてしばしば軽薄なお祭り騒ぎになってしまう最後の部分は、むしろ盛り上がりを抑え、そのためにかえって真剣さ、深刻さがよく伝わるのである。

これほどまでに宗教的な雰囲気を出した演奏はほかにあるまい。

特に「原光」と題された第4楽章と合唱の登場以降のフィナーレにおける感動の深さは比類のないものであり、終末合唱の終曲的高まりは、有無をいわせぬ驚異的説得力がある。

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1971年の録音で、カラヤンが最も自己を激しく主張していた時期の演奏。

表情が大きく威圧的で、響きも華麗、それだけに聴き手の趣味によって好悪が分かれるかもしれないが、カラヤン・ファンにとってはたまらない演奏である。

第4番の冒頭からして精力的で華麗な演奏だ。

それはいかにもカラヤンらしいといえるが、ベルリン・フィルの交響的な響きを駆使しながら、テヌートのきいた歌を堅固な構築性でまとめている。

特に第2楽章の磨かれた感覚美とロマンの融合は見事というほかはない。

第4楽章は劇性と緊迫感のつくり方が実に巧妙だ。

第5番は豪壮で劇的、そして精緻な表現だ。

しかしカラヤン特有の表情が多々あり、そのへんが賛否を呼び起こすことになろう。

この第5番はチャイコフスキーの中にあるドイツ交響曲の影響をことさら強く感じさせる。

「悲愴」は極めて感覚的で、これこそはカラヤン独自の世界である。

耽美的なチャイコフスキーの一面を表しており、その洗練と優美さの中に一種の頽廃の匂いさえ漂うが、こうした角度から迫った演奏はカラヤン以外には見あたらない。

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