2007年10月05日
フルトヴェングラーの「第5」
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私が俗にいう名曲を聴き終えた頃、というよりも同曲異演奏を揃え始めた頃、巨大な存在として現れたのが、ウィルヘルム・フルトヴェングラーという20世紀前半に活躍した大指揮者だった。
彼が残したベートーヴェンを中心とする録音の数々は、当然モノーラルで特にライヴ録音など録音状態が良くないものが多いにもかかわらず、恐らく私だけでなく、真剣に音楽を聴こう、精神的な糧を得ようとする人達の決意的指針となるべきものである。
前記したようにいかに名曲であろうとも、演奏家が平凡だと、作品自体まで演奏家の水準に左右されることが、音楽鑑賞をするうえでは重要なキーになる。
ここにあげたディスクは、フルトヴェングラーの「第5」と呼ばれるほど、指揮者とオーケストラとが一体となった、圧倒的な名演である。
かなり主観の強い表現だが、そのスケールの大きさと、ドイツ的重厚さは、比類のないものだ。
数多いフルトヴェングラーのこの曲の演奏のなかで、正規のスタジオ録音は、彼の死の年に録音されたこのディスクだけである。
そのため、音自体も彼のものの中では最も良く、表現も磨き抜かれている。
しかし決して弛緩した演奏ではなく、晩年の彼の心境をのぞき見ることのできる深遠なものである。
ウィーン・フィルの美しい音色も強く印象に残る。
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