2007年10月11日
カラヤン
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フルトヴェングラーの後にベルリン・フィルを引き継いだ、ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908〜1989)は、純粋に彼の音楽性云々、音楽的側面だけでは語ることのできない次元でマス・メディアを揺り動かす、強力な政治的存在だった。
彼の芸術性を云々する以前に、彼とベルリン・フィルの存在それ自体が西欧文化の優位性の象徴だったのである。
特に、彼の活躍した時代は、大衆のニーズが途方もなく拡散してく情勢にあったので、彼の使命は大衆をクラシック音楽に注目させ、ビジネスとして確立することであった。
そして「カラヤン美学」称される、近代的で普遍的な魅力をもつオーケストラ美学を確立し、幅広いレパートリーの全てにわたって第一級の名演を聴かせ、世界の音楽ファン層を拡大し、前世紀の音楽界に多大な貢献をした。
カラヤンの演奏を「体の良い通俗化」という輩もいるが、そうではない。
また彼は決して単に大向こうをうならせる効果を知っている芸人であるのではなく、作品の価値を正しく表現し、精神的な内容を聴衆に伝え得る大芸術家なのである。
カラヤンの芸術性については多くを論ぜられたが、ここではその点に立ち入ることは控えたい。
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