2007年10月13日

カラヤンについて


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私のCD等の録音所有数は群を抜いていると自負しているが、それでもカラヤンの多くの録音の数々は光り輝いている。カラヤンの空前絶後の人気に嫉妬してか、また彼を批判することで自らのクラシック音楽に対する造詣の深さを誇示したいのか、余りにも不当な批評が多すぎて憤慨に堪えない。

石井宏氏はカラヤンが逝去した時「これは芸術家の死ではない。セールスマンの死である。」と自著に記しているが、これこそベルリン・フィルに長く在籍したティンパニスト、テーリヒェンの語った文脈をごっそりカットして、部分的に抜き取った受け売りであろう。

私の見解は前にも述べたが、彼は決して大向こうをうならせる芸人であるのではなく、作品の真価を正しく伝えうる才能を持ち、万人の心に抵抗なく受け入れられる「カラヤン美学」を築き上げた真の芸術家なのである。

第二次世界大戦が終わって、旧西ドイツ・オーストリアでは、音楽的にもジャズやアメリカのポピュラー音楽が蔓延し、ドイツでのクラシック音楽の在り方に危機感を持ったカラヤンは、あらゆるメディアを使って、クラシック音楽のセールスマン役を買って出ることになる。

自らのカリスマ性とポスターヴァリューを利用して、クラシック音楽のキャンペーン役を自ら買って出たのかもしれない。それは一流の音楽家の演奏で、内容の優れたものを売り出すことである。カラヤンにとって自分を売り込むことは、即クラシック音楽そのものを売り出すことに他ならない。つまりクラシック音楽の本物の優れた演奏を提供することで、聴衆に偽物を聴き破る耳を養成しようとしたのだろう。

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