2007年10月22日

フルトヴェングラーの思想


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フルトヴェングラーにとっては、音楽は人間の精神の最も高貴で微妙な発動の場所であり、楽譜は、人間の知性と感性の全ての動きを正確に反映し刻印するにしては、あまりにも間接的なものでしかないという事実を忘れることができなかった。

「楽譜に忠実なだけの演奏は、文献学が認識よりも重要であることに対する最初の承認である。もはや事象が問題とされず、楽譜に逃避しているのだ。」

「真の芸術とは技巧に走ることを必要としない能力である。」

と彼自身述べているように、楽譜というものは、どれほど細かく書いてもやはり不自然であり、その本質を読み取る能力に欠けている者は技巧を磨いて、それによって勝負するしかない、という確固たる信念があったのだ。

だから彼は自分が一方では時代を代表する存在だという自覚を持っていると同時に、その時代に生まれてきた新しい考え方に対立し、それが時代を支配するようにならないよう、その前に立ちふさがる役割を与えられていることも、はっきり自覚していた。

だが、こういったことは彼の場合、はじめに考え方、つまりイデオロギーがあり、それに基づいて実践があったのではない。本当の芸術家の常で、まず自分が育った伝統と、自分の資質とに正直な感性の動きがあり、それが長い経験の間に思想にまで昇華したのだった。


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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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