2007年12月02日

亡命しない音楽家


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戦争末期、ナチ当局の文化政策にいよいよ批判的になり、要注意人物としてブラックリストに載っていたフルトヴェングラーは、45年、ウィーンでの厳しいゲシュタポの監視の隙にホテルを抜け出し、普通列車で国境を目指した。

演奏契約のあるスイスへの旅券が有効になると、2月1日を待って徒歩で国境を越えた。

しかし、戦前からドイツにとどまって活躍したことでナチ協力者として戦後告発され、演奏禁止の命令が連合国から出された。

裁判の結果、無罪となった。

ナチの政策に反対し、占領地での指揮を断っていたことや、多くのユダヤ系演奏家の国外脱出に力を入れたことなど、フルトヴェングラーのおかげで生命を救われた人々が証言に立ったりして、事実が判明したのである。

私はトスカニーニの行き方、そしてフルトヴェングラーの生き様のどちらを是とし、非とすべきかは問題とすべきことではないと考える。

ただ、音楽家は亡命すべきではないという思想に、私は強く心を打たれる。

戦時中、日夜の区別なしに連続して行われた爆撃の最中でも、音楽ファンをはじめとするベルリン市民は、ただひとつ、フルトヴェングラーの演奏会とラジオ中継を聴くことで日々の危険と苦難を忘れ、いつか訪れる平和への希望を胸に抱いていたことは否定できまい。

この事実と戦時中の演奏の録音を切り離して聴くのは難しい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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