2007年11月13日

芸術的正統性


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例えば、モーツァルトをオリジナル楽器(当時行われていた楽器)で、当時行われていた様式にのっとって演奏することは、「正しくない」とする。

それは、本当のモーツァルトではない、正統的ではないというのだ。ワルターやベームの棒こそ、モーツァルトの精神性を示し、オリジナル楽器による演奏は、まぁ面白いが、「本物」ではないねと評価する。

また、バロック以前という時代に「古楽」をおしこみつつも、やはりバッハは誰々が本当だとか、バロックのある作曲家が現代に生きていれば、こうやったはずだとか、彼らの「芸術的正統性」を主張する。

オーケストラに限っていえば、指揮者は常に立って振らねばならない、大編成で音色が厚く塗り重ねられなければならない、オーケストラは圧倒するものだと、相も変わらず「19世紀」を主張する。歴史は19世紀で止まっているし、19世紀の見方が、「芸術的正統性」を生み出すのである。

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