2007年11月15日
究極の「バーンスタイン・アダージョ」
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福島章恭氏がバーンスタインのマーラーについて、
「全裸の男が両腕を広げて立っているようで、まだそこに飛び込む気になれないでいる。」
と氏の著書で述べておられた。思わず笑ってしまった。確かに晩年のバーンスタインのマーラーを聴くと苦手な人には嫌悪感さえもよおすと思われるが、一方ファンには禁断の悦びが待っている。
私はバーンスタインとホモジェニティしかねる部分はあるのだが、基本的に嫌いではない。
指揮者に限らず、一般に演奏家は若い頃大暴れをしても、歳をとるにしたがって、表現が抑制され、枯淡になってゆくのが普通だが、バーンスタインは違う。晩年になればなるほど、かみしもを脱ぎ、裸になっていったのだ。他人がどう思うとか、曲の時代的なスタイルがどうだとか、批評家にほめられるとか、けなされるとか、そんなことは一切気にせず、自分の思うままを指揮棒に託すことに決めたんだと思う。
私は気分によっては、そんなバーンスタインに心底共感する時がある。そこで「カラヤン・アダージョ」にならって、「バーンスタイン・アダージョ」を、持ってるCDからMDに3枚作成した。その一つは以下の通りの濃厚すぎるプログラム!
・ショスタコ「革命」の3楽章
・シベリウス 交響曲第2番第2楽章
・「新世界より」第2楽章
・「悲愴」第4楽章
・モツレクより「ラクリモーサ」
いずれも新しい方の録音。これで75分強。
勿論彼のマーラーのアダージョは別に収録している。上記のCDは絶妙な選曲だと思う。
一度はまると抜けられないような底知れぬ深みに引きずり込まれる。
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