2007年11月15日

「無調」


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「月に憑かれたピエロ」をひとつの頂点としてシェーンベルクの表現主義期は収束しはじめ、1910年代後半、彼は沈黙の時期に入ることになる。

自由な半音階的音楽で、鮮烈な表現的効果をあげることを彼は考えていたが、一方で、そうした表現がヒステリックでその場限りにならないようにするにはどうしたらよいか、構成的統一感といったものはどのようにすれば得られるのか、等を苦慮していた。

この時期の多くの作曲家の作品、マーラー、レーガーからドビュッシー、スクリャービン、といった人々の曲が、ひとつの音程を強調するよりその周りを迂回したり縫うように動いて、調感がぼやけていたり、部分的には調性が消失していたりするのは、聴いてみればすぐに明らかなことだろう。

シェーンベルクもまた、人間感情の表現とか音楽を通しての自己実現といった目的を押し進めていくうち、いつしか「ピエロ」の無調の域にまで達したのであった。

しかし調性こそ音楽の構造や形式を支える土台だったのだから、何とかしてこの「無調」の中から積極的に楽曲を構成する原理、仕組みを見出さなければならない。

シェーンベルクは数年間の沈黙を通じて、ウェーベルンらと共にこの原理を求めていた。

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classicalmusic at 18:50コメント(0)トラックバック(0)シェーンベルク  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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