2007年11月15日

「表現」のあとに12音は生まれる


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そして特定の調性によらずに全曲を構成統一するために12の半音を1回ずつ使って音列を作り、その順序に従って作曲していく方法に行きついたわけなのだ。

それは決して前もって音列を機械的に定めておく、といったものではなく、音楽表現の原形質の中から少しずつ抽出されてきた素材全体からひとつの音列が結果的に帰納されて来るのであって、その、生の素材の必要性から生まれた音列というシステムで楽曲を構成することで、初めて個々の無機的、表現的な音楽要素が相互に有機的に関連し合って、高次元の音楽構造体、ソナタとかフーガに比肩すべき全体となるのである。

だからこそシェーンベルクは

「12音列の発見により今後300年のドイツ音楽の優位は保証された」

と高らかに宣言したのである。

その実12音によるドイツ音楽の優位など何もなかった。ただ、個々の優れた作品が残っただけだ。

「ワルソーの生き残り」のような驚異的な作品はそれ一つとして存在するものだ。アウシュヴィッツの惨劇を前にして、一ユダヤ人シェーンベルクの遺した凄まじい人間の肉声の前には、「数理的操作」といった言辞は消え飛んでしまうだろう。

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classicalmusic at 18:52コメント(0)トラックバック(0)シェーンベルク  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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