2007年12月14日

スウィトナーのドヴォルザーク


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ドヴォルザークの交響曲全集(あわせて序曲集も)はスウィトナーがお薦めである。

全曲を通して、スウィトナーの演奏は、旋律をしなやかに歌わせ、ドヴォルザークの交響曲を見事な平衡感覚で再現している。

適度に劇的であるが誇張のない表現でアンサンブルもよく整っている。

どの曲もドイツの古典交響曲を演奏するのと同じ姿勢で着実にまとめられ、しかも温かみのある音楽に仕上がっている。

第8番は数多いレコードの中でも屈指の好演で、温かい親密度が表現いっぱいに溢れ、人間のもう1つの側面の豊かな楽しみに聴き手を包み込んでくれる演奏。

全ての楽想が、その表情を存分に解放されて、のびやかに生命感を描き出しているし、しかも少しももたれることなく美しい流動感をもって柔らかい盛り上げをつくっている。

楽器のバランスにみる微妙な美しさ。オーケストラも何とうまいことか。

次いでは第3番と第6番がすぐれた演奏だ。

スウィトナーらしく、いささかも誇張のない表現で、ドイツ・ロマン派の交響曲にも通じる堅実な構築美を作っている。

「新世界より」は確信に満ち、どっしりと腰の坐った大きな実に堅実な表現で好ましい。

スウィトナーの抒情的な資質も端的に表れており、旋律線を情緒豊かに、ふくよかな響きで歌わせ、明るさを帯びた軽やかな流動感がある。

耳につきすぎるこの曲も、ふだんと違った大交響曲の偉容をもって迫ってくる。

この指揮者特有の柔らかい音楽のこなし方の上に、毅さ、激しさも加え、しかも一貫して流れゆく流動感はいっそう豊かである。

第2楽章の有名な主題は極めて沈潜的な深い心情を湛えて歌いつくされ、中間部は華やいだ色彩で盛り上げる。

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