2007年12月17日

バルビローリ&ベルリン・フィルのマーラー:交響曲第9番


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バルビローリとベルリン・フィルの唯一のスタジオ録音。

ベルリン・フィルがまだマーラーに親しんでいない時期に積極的に客演、名演を聴かせたのがバルビローリだった。

彼が1963年にベルリン・フィルに客演した際に、その指揮に感動した楽団員の申し出で翌年録音が実現したと言われている。

ベルリン・フィルが当時EMIに録音するのは異例のことであった。

後にベルリン・フィルはバーンスタイン、カラヤン、アバドと、それぞれの指揮者の本領を最大限に発揮した超絶的なライヴ録音が残されたことからも、ベルリン・フィルにとってマーラーの交響曲第9番は特別の作品だと感じる。

バルビローリはこの曲とがっぷりと四つに組んで、まことに重量感のある厚い演奏をしている。

ベルリン・フィルの力にもよるのだろうが、小さくまとまりがちな平凡さがなく、熱っぽい呼吸が楽想の高潮を大きく盛り上げている。

第1楽章の茫漠たる悲劇感といい、終楽章の粘着力のある情緒の高揚といい、実に規模が大きく、かつ内面に深く沈潜した充実した稀有の名演である。

バルビローリの人間的な温かみと入魂の演奏は、その後録音された十指にのぼるレコードの、どれよりも耐えがたいような感動をさそう。

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