2007年12月17日
ミュンシュ&パリ管のベルリオーズ:幻想交響曲
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録音は古いがミュンシュ&パリ管は、もはや歴史的名演といえるだろう。
最晩年のミュンシュとパリ管弦楽団の出会いは、恐ろしいほど熱っぽく夢想的な幻想交響曲を描き出すこととなった。
ミュンシュがベルリオーズの作品の演奏に長じていることは、すでに数多くの録音で広く知られているが、この曲も生気ある颯爽たる速度で、端的・率直に、見事なバランスをもって竹を割ったように、すかっと表現する。
彼のベルリオーズは新鮮で、また緊張感に満ちている。
クリュイタンスが亡くなって解散したパリ音楽院管弦楽団のメンバーを集めて再組織されたのが、パリ管弦楽団で、その初代指揮者ミュンシュによる最初の録音がこの「幻想」だった。
パリ管との演奏でも、その力の燃焼というべき表現法は高齢になっても崩れない。テンポの緩急の変化が強く出て表現を豊かにしている。
やる気のあった時代のパリ管のアンサンブルも、CDで聴くといささかラフだが、そのホットなサウンドは、きょうびのオーケストラからは聴けないものだ。
スケールの大きい、きわめてフランス的な明るく輝かしい響きの、色彩的な表現を行っている。
ベルリオーズのロマンが舞い上がり、劇的にひた押しにクライマックスへ盛り上がる。
魂の燃焼しつくした、素晴らしい名演である。
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