2007年12月17日

クリュイタンスのフォーレ:レクイエム


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フォーレは、フランスでも特にカトリック信仰の篤い南フランスのパミエで生まれ、終生敬虔なカトリック信徒であったから、この曲にも、そうした彼の篤い宗教的な感情がよくあらわれている。

だがこの曲は普通のレクイエムとは形が少し違っており、曲中、どの作曲家も一番力を入れて作曲する劇的な「ディエス・イレ(怒りの日)」は省略され、最後を「イン・パラディスム(楽園にて)」という安らぎに満ちた音楽でしめくくるなど、独特の構成になっている。

そのためこのレクイエムは、抒情派の巨匠といわれたフォーレの特色がよく出ており、繊細優美で、清澄な音楽特性がぐっと全面に押し出されている。

クラシック音楽ファンには、死んだらこの曲をかけてほしいと心の底から愛してる人も少なからずいるのではないだろうか。

クリュイタンス盤は彼のエスプリに充ちた指揮に加えて、フィッシャー=ディースカウとロス・アンヘレスの2人のソロが聴きもの。

特にロス・アンヘレスの「ピエ・イエズ・ドミネ」の1章は全く美しく、ラテン的な透明さの中に、思いやりのあふれた歌唱で心を打たれる。

ボーイ・ソプラノを起用し、純粋無垢な感じをよく引き出したコルボの作為のない名演も捨て難いが、フォーレ「レクイエム」で1枚を、と言われればやはりこれを挙げるだろう。

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classicalmusic at 22:48コメント(4)フォーレ | クリュイタンス 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2022年06月12日 22:25
4 今となっては古い録音になってしまいましたが,本曲の起点ともなるべく清楚な演奏だと思います。この後コルボの名盤各種やピリオド楽器版の秀演も数多く登場しますが,クリュイタンスのフォーレはラヴェルとともに不滅の価値を有していると言っても過言ではないでしょう。独唱者はふたりとも秀逸ですが,私も特にロス・アンヘレスの鮮烈な歌唱に感服しました。
2. Posted by 和田   2022年06月12日 23:05
ロス・アンヘレスを鮮烈とまで表現なさいますか!確かに天性の閃きが感知できます。言い尽くされたことですが、クリュイタンスのフランスものには格別の味わいがあります。元来パリ音楽院管弦楽団は団員の個性が強く、オーケストラのソロ・パートの巧みさや味のある演奏にかけては人後に落ちませんが、さほどバランスのとれた統率感の感じられる楽団ではなかったようでした。しかしクリュイタンスの指揮の下では、実に良くまとまった暖色系の美しい音色を自在に発揮しています。絵画に例えるなら油彩の強烈さと水彩の微妙な色彩変化をも敏感に描き出す実力を持ち合わせていました。それだけにメンバーのクリュイタンスに寄せる信頼と敬意は大きかったに違いありません。現在ではオーケストラの国際化の影響で、抜きん出た特徴を持つ楽団は次第に姿を消しつつありますが、パリ音楽院はその最たる例で、彼らの解散は後のグローバル化の象徴になってしまった感があります。
3. Posted by le chat noir   2022年06月13日 02:45
5 フォーレのレクイエム、優しくて好きです。
クリュイタンス。。。
指揮者の名前ですか。
4. Posted by 和田   2022年06月13日 02:59
アンドレ・クリュイタンスはベルギー出身でフランスものに本領を発揮した名指揮者です。それにはパリ音楽院管弦楽団を忘れることはできません。このオーケストラはクリュイタンスの死後、パリ管弦楽団を新しく創設するために解散させられたのですが、これほどフランス独特の響きをもったオーケストラは現在はありません。楽員の自発性に富む表現やエスプリがすばらしく、それがもはや永久に失われてしまいました。フォーレのレクイエムはステレオ初期の録音ですが、未だに光彩を失っていません。終曲では天使に抱かれて虚空に消えていくようです。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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