2007年12月17日
クリュイタンスのフォーレ:レクイエム
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フォーレは、フランスでも特にカトリック信仰の篤い南フランスのパミエで生まれ、終生敬虔なカトリック信徒であったから、この曲にも、そうした彼の篤い宗教的な感情がよくあらわれている。
だがこの曲は普通のレクイエムとは形が少し違っており、曲中、どの作曲家も一番力を入れて作曲する劇的な「ディエス・イレ(怒りの日)」は省略され、最後を「イン・パラディスム(楽園にて)」という安らぎに満ちた音楽でしめくくるなど、独特の構成になっている。
そのためこのレクイエムは、抒情派の巨匠といわれたフォーレの特色がよく出ており、繊細優美で、清澄な音楽特性がぐっと全面に押し出されている。
クラシック音楽ファンには、死んだらこの曲をかけてほしいと心の底から愛してる人も少なからずいるのではないだろうか。
クリュイタンス盤は彼のエスプリに充ちた指揮に加えて、フィッシャー=ディースカウとロス・アンヘレスの2人のソロが聴きもの。
特にロス・アンヘレスの「ピエ・イエズ・ドミネ」の1章は全く美しく、ラテン的な透明さの中に、思いやりのあふれた歌唱で心を打たれる。
ボーイ・ソプラノを起用し、純粋無垢な感じをよく引き出したコルボの作為のない名演も捨て難いが、フォーレ「レクイエム」で1枚を、と言われればやはりこれを挙げるだろう。
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