2007年12月24日
ルービンシュタイン&オーマンディのブラームス:ピアノ協奏曲第2番/ルービンシュタインのシューマン:幻想小曲集
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落ち着いたたたずまいで音楽を踏みしめつつ、すべての音符を自信たっぷりに響かせた味の濃いブラームス。
第2番はルービンシュタインのピアノには思い入れがなく、淡々と弾いているのに重量感がある。
淡々としているといっても決して機械的ではなく、必要とあらばこの上なく気持ちを込め、ルバートを多用しながら歌う。
温かい音色といいコクといい、彼ならではのものだ。
オーマンディも絶好調で、純度の高い緻密な伴奏ぶりを示している。
円熟のルービンシュタインは、オーマンディの巧みなバックに乗って天馬空を翔けるような無類の演奏を展開している。
84歳の老人とは信じられぬ感覚の若さには、改めて驚かされる。
技巧的な破綻のないのは勿論、リズムはどこまでもしなやかで、その上抒情の流れが実に美しい。
いわゆる気負いというものがまったくなく、全体は常にリラックスしていて自然体なのが素晴らしい。
いかにも人生の達人らしい、自由で闊達なブラームスになっている。
勿論スケール感にも不足せず、まさしく巨匠の芸という華も感じられる。
オーマンディの指揮も実に暖かく、巨匠を包み込むような懐の深さも聴かれる。
美しく老いた両巨匠の共演が素敵である。
シューマンの《幻想小曲集》はその間の取り方のうまさと、強弱、起伏のつけ方のうまさは、まさに絶妙といってよく、まさに宝石のような輝きをもった名演奏だ。
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