2008年01月02日
カラヤンのR.シュトラウス:アルプス交響曲
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「アルプス交響曲」はカラヤンの傑作であり、たとえようもなく磨き抜かれた音と表情だ。
ベルリン・フィルが名手揃いの楽団といまさらのように再認識するが、カラヤンはこうした名技を生かし、純音楽的ともいえる高度な洗練をもって曲を表現している。
この指揮者の個性ともいえる感覚美を表しながら快く流動し、朗々と鳴り響く演奏なのだ。
それが結果として標題的なおもしろさを自然に満足させてくれる。
カラヤンとベルリン・フィルは、すべての音が完璧なまでに美しく響きながら、それが外へ向かうのではなく求心的に収斂していく名演で初めて作品の本質が明らかになったと言っても過言ではない。
カラヤンは、標題音楽の演奏に絶妙な手腕を発揮する人だが、ここでも棒さばきの冴えた、実に写実的な演奏を行っている。
刻々と変化する山の様子や、嵐のシーンなど、それぞれの場面を、磨き抜かれたベルリン・フィルの音色とアンサンブルを生かしながら、巧みに描出していて、見事である。
ことに、夜明けに、雲海に浮き出る山に太陽が輝きわたる場面での、全合奏によるフォルティシモは、あ然とするほど壮麗で、感動的だ。
また「日没」での弦の張り詰めた輝きは胸を打つ。
このような標題的要素がかった曲に対したときのカラヤンの雄弁さ、能弁さたるや、やはり際立ったものがある。
彼の美意識が、ここではさほど抵抗感なく聴くことができるといえよう。
1980年の録音だが、意外なことにカラヤンとしては、この曲の録音は初めてであった。
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