2007年12月26日
カラヤンのR.シュトラウス:英雄の生涯(1974年盤)
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1970年代といえば、カラヤンが最も精力的に活動していた時期だった。
この時期のカラヤンとベルリン・フィルは気力・実力ともに最高のころで、真に巨匠的な演奏である。
1974年に録音されたこのEMI盤は覇気にあふれており、晩年の熟成した演奏とはまた違った味わいがある。
実にスケールが大きく、しかも語り口のうまい演奏だ。
ここまで表現力豊かでスケールの極限をゆくような演奏は他の演奏家はもちろんのこと、カラヤン自身の同曲の録音よりもさらに抜きん出ている。
雄渾な冒頭の「英雄」、演出の巧みな「英雄の歌」、劇的で迫力にあふれた「英雄の戦い」など見事な腕の冴えで、1985年の3度目の録音と比べても、ほとんど遜色のない名演である。
ああ、これがカラヤン、そしてR.シュトラウスなのだ! と思わせるまことに秀麗な演奏だ。
豪壮にして華麗なオーケストレーションをこれだけ軽妙に、そして俊敏に扱えるのはカラヤンの裁量とベルリン・フィルの力量にして初めて実現可能となる。
複雑なテクスチュアを鮮明に立ち上がらせる分、オケの重厚さがいくぶん削がれるが、痛快さが肝要とばかりにグイグイ前へと押しやる。
1970年代、彼らが世界の頂点にまで登り詰めたことを象徴するかのような意気軒昂で活力に満ちた表現である。
独奏パートはシュヴァルベ。まさに彼らの"英雄伝"を物語る会心の演奏。
カラヤン2度目となるこの録音は、同曲のみならず、カラヤン屈指の名演に数えられる。
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