2008年01月04日

共感豊かなセルのドヴォルザーク


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3点ともセルの傑作であり、ドヴォルザークを愛していた指揮者らしく、セルとしては類例がないほどのびやかな表情で、共感豊かな演奏を聴かせる。

民族的な旋律はその性格を保ちながら美しく磨かれており、独自の整頓されたアンサンブルが精緻な表現をつくっている。

まさにこれらの曲の規範ともいうべき名演である。

「モルダウ」もこの曲では1,2を争う名演。抒情的な表情の美しさが光っている。

「新世界」はいかにもセルらしく虚飾のない表現である。

端正で清潔で、しかも直截な表情の中に豊かな感興が示され、メロディも歌うべきところは存分に歌っている。

セルにしては珍しくルバートを多用しているのも、曲に対する共感の深さを物語っている。

両端楽章での構築力の強さと劇性の明快な整理も特筆すべきもの。

「スラヴ舞曲」の演奏を聴くと、セルがいかにドヴォルザークの音楽を大切にしていたかがよくわかる。

どの曲も、民族の血の躍動するよう熱っぽい演奏で、特に第1,8番のような激しい情熱をもった曲にそれがはっきりうかがわれる。

また第2,13番では緩急の起伏を大きくとり、設計の巧みな演奏を行っている。

クリーヴランド管弦楽団の技術も実に優秀だ。

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