2008年01月07日
ショパンの独創性
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ショパンというと結核にかかっていたことから、どこかひ弱で、内向的な性格を想像しがちだが、実際はどうだったのか。
パーティでは人の物真似をしたり、冗談を言って皆を笑わせることもあったといわれるから、暗いだけの人間ではなかったようだ。
こういったショパンの性格は、作品64の1と2のワルツに典型的に、かつ対照的に示されている。
機嫌のよいときのショパンは作品64の1のように躍動感あふれる気分だったろう。また、ある時は作品64の2のように極めて感傷的に、悲観的になったかもしれない。彼は極めて振幅の大きい感情を表現することができた作曲家だったのである。
もしモーツァルトを神童と呼ぶなら、ショパンはもっと独創的で才能豊かな神童といえる。ショパンの才能を見抜いて適切な指導を行ったよい師を得たという点ではさらに恵まれていたといえよう。
では、ショパンの独創性とは何か。それは、およそ2点に集約することができる。
まず、ピアニストとして彼はそれまでとは異なる奏法と楽器の響かせ方を開拓した。特に、弦を響かせるダンパー・ペダルの用法は、ショパンによって本格的に開拓されたものである。
第2に、作曲家として彼はピアノの特性を最大限に発揮すると同時にピアノの欠点を最小限に抑える和声書法を開拓した。
そして、ショパンはこのふたつの業績のどちらも直接的な先駆者なしに、独自に達成している。
1829年、ウィーンでのコンサートでショパンは注目を浴びたが、ウィーンの人々は、「ワルシャワなんかにいて、どうやって勉強したのか」といぶかったといわれる。
しかし、ワルシャワにいたからこそ、ショパンは独自の様式を開拓できたというべきなのだろう。
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コメント一覧
1. Posted by かわいなうしか 2010年02月10日 09:03




2. Posted by 和田 2010年02月10日 12:03
関連あると思います。ショパンはピアノ曲しか作曲しなかった、ピアノを究めつくした作曲家だったので、和声書法を駆使して作曲しました。
ブラームスは演奏技巧が難しいわりには演奏効果が上がらないゆえ、ピアニストにとってはある意味難しさを要求する作曲家だったと思います。
ブラームスは演奏技巧が難しいわりには演奏効果が上がらないゆえ、ピアニストにとってはある意味難しさを要求する作曲家だったと思います。