2008年01月10日
カラスの「トスカ」(旧盤)
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プッチーニの「トスカ」はライヴに接したことがある。
プリマ・ドンナはエヴァ・マルトンで素晴らしかった。あれで太ってさえいなかれば完璧な舞台だったのだが…。
「トスカ」で1枚といえば、カラスの旧盤に尽きる。
レコード史上に燦然と輝く名盤で、カラスのトスカ、ディ・ステファノのカヴァラドッシ、ゴッビのスカルピアの3人とも、最絶頂期の録音(1953年)だけあって、お互いの魂のぶつかり合いは凄まじいばかりである。
デ・サーバタの指揮は、イタリアのたくましい歌の魂と、表現するドラマとしての音楽の正しい把握のうえに、管弦楽を有機的に駆使し雄弁なドラマを作り出している。
カラスの激情的でひたむきなトスカは他の追随を許さず、これ以後の新盤と比べてもいささかも見劣りせず、劇的表現を満喫できる。
有名な「歌に生き、愛に生き」など、まさに絶唱だ。
それにゴッビの何とも見事なスカルピアと繰り広げる第2幕はまさに息詰まるばかりだ。
肉声と管弦楽のすべてを一体化した劇音楽としての統一と、その表現力において、イタリア・オペラの演奏の究極を極めた稀にみる名演である。
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