2012年02月18日
カラヤン&ウィーン・フィルのチャイコフスキー:3大バレエ・ハイライツ
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チャイコフスキーのバレエ音楽が、耳当たりのよいポピュラー名曲というだけでない、ベートーヴェンやブルックナーの交響曲にひけをとらない本格的な音楽であると、カラヤンはきっと知っていたのだ。
何度も演奏するだけでなく、明らかに力を入れて、《白鳥の湖》、《眠りの森の美女》、《くるみ割り人形》を指揮していた。
あまりにもカラヤン流の演奏に慣れ、標準化したのは事実だが、今になってみれば、カラヤンは本当に格調の高い、しかも踊りを忘れない3大バレエを実現させていたのだった。
ベルリン・フィルと録音したのも素晴らしいが、それより前に、といっても、今となってはいくらか前という程度の、ウィーン・フィルとの録音もいい。
ウィーン・フィル盤は各曲ともコンサート・スタイルの表現で、リズム処理や表情のつけ方など、まったくカラヤンならではの演出を行っている。
流麗で、いわば音楽を躍らせる天性のリズム感を、指揮者とオーケストラが共有しているのがわかるのだ。
《白鳥の湖》は演出の巧妙な演奏で、第2幕の「情景」の美しさは絶品。
《くるみ割り人形》は、童話の世界を軽やかタッチで美しく描き出している。
《眠りの森の美女》は特に聴きもので、シンフォニックな特色を見事に表現しているし、旋律の歌わせ方の美しさもさすが。
カラヤンは確かにチャイコフスキーの名人で、バレエ音楽の名人だった。
ここまでくると、もうロシア的でなどある必要はない。
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