2008年02月04日

アラウ&デイヴィスのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番「皇帝」


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アラウの演奏は、すべてがそろった名演だ。

旧盤は玄人好みの渋いものだったが、アラウは大器晩成型で、その花がついに絢爛と咲きほこったのだ。

第4番がことのほか素晴らしく、80歳をこえた老大家アラウの、人間的な芸の厚みを感じさせる演奏である。

全体にやや遅めのテンポで、旋律をゆったりと歌わせながら運んだ演奏で、明るい音色と深みのある表情で丹念にまとめている。

曲調がアラウにぴったりであり、厚みのある和音、無骨な弾き方はベートーヴェンそのもので、媚びや外面の美しさからは遠く、聴けば聴くほど滋味が出てくる。

シュタールカペレ・ドレスデンも世界最古の歴史を誇る伝統のある楽団だけに、その響きは素晴らしく、ことに弦楽合奏の柔らかく味わいのある音色は申し分ない。

「皇帝」もまことに偉大かつ雄弁だ。

まず出だしのフォルテを聴いてほしい。これほど威風堂々とした響きは、ほかのオーケストラからはなかなか聴くことのできない、伝統の響きだ。

アラウもその響きに優るとも劣らない風格をもっており、音のひとつひとつを大切に、いとおしみなが弾いており、音楽が匂い立つ。

第1楽章は音の1粒1粒が大切にされ、ベートーヴェンが何気なく書いた飾りの音型からも新しい意味を掘りおこしてゆく。力強く深々とした表現である。

第2楽章は初めは淡々と弾いてゆくが、途中からにわかに輝きを増し大家の芸となる。ピアノのタッチの美しさの光った繊細な演奏だ。

フィナーレはふところの深い表現で、アラウとデイヴィスの、乗りに乗った白熱的なかけあいが聴きものだ。

デイヴィスの指揮も純ドイツ風で、充実しきった有機的な響きが快い。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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