2008年02月04日
ロストロポーヴィチとリヒテルのベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
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2人の巨匠の顔合わせだけあって、大変スケールの大きな演奏である。
朗々と高鳴るチェロ、それを支える芯の強いピアノ、両者の間に、目に見えない火花の散っているかのような迫真的な名演だ。
2人の名手が火花を散らすようにぶつかり合い、自分の音楽を主張しながら、そこに絶妙な調和を生み出しているこの演奏は、二重奏の最も高度な境地をうかがわせる。
骨格のたくましい、正攻法的な演奏で、実にみずみずしい音楽を作っている。
また感興豊かで細部まで深く練り込んでいる。
それぞれの作品の性格を明快に表わしていることでも、これに勝る演奏はないだろう。
最も聴き応えがあるのは第3番だ。
第1楽章の冒頭の部分を聴いただけでも、2人の名人の物凄い気迫と緊張した呼吸が、聴き手にも伝わってくる。
ロストロポーヴィチとリヒテルが火花を散らしつつ繰り広げてゆく二重奏の中から、ベートーヴェンの威容がくっきりと姿を見せ、聴き手を圧倒する。
この魅力に抗し得ない人が音楽ファンのなかに果たして存在するだろうか?
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