2008年02月04日
グールドのバッハ(4)
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「トッカータ」は快いリズムに乗せ、親しみのこもった音を駆使して、新しいバッハの世界を構成している。
各曲のいわゆるトッカータ風の即興的な部分で、グールドの演奏がきわめてユニークな持ち味を聴かせるのはいうまでもないが、より厳格に書かれたフーガ部分の解釈がなかなか聴きもので、飽きさせることがない。
フレッシュな響きを保ち、楽想の性格的対比を最大限に実現した、ピアノによるバッハの個性に満ちた演奏である。
「6つの小前奏曲」以下はあまり馴染みがないものばかりだが、演奏はすっかりお馴染みの《グールド調》で、楽想に応じて自在に彼のファンタジーが繰り広げられ、少しも飽きさせない。
つつましい作品も彼の手にかかると、実に多彩な表情をもって生き返る。
彼の卓抜さが楽しめるのは「6つの小前奏曲」と「小前奏曲」で、ここでは奇才が縦横にそのイメージをふくらませ、聴き手を自分の世界に引き入れてゆく。
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