2008年02月09日
アルバン・ベルク四重奏団のモーツァルト/ハイドン・セット
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何も言うことがないくらい素晴らしい演奏だ。
切れ味鋭い演奏技巧を駆使したアルバン・ベルクならではの演奏で、力感を重んじた、すこぶるモダンなモーツァルトを生み出している。
音質が極めて均質で見事な和声的響きの流れを聴かせ、4人の音の溶け合いと同時に各声部の旋律線が明確に聴き分けられるのも、この演奏の特徴。
それぞれの音色の美しさを保ちながら、他声部の音と重なって生み出す最高に豊かな響きのなかで結びついているのだ。
この再録音では、1977年のテルデックへの旧録音と内声部のメンバーがすっかり交替しているが、それによって演奏そのものが大きく変わったわけではない。
しなやかで典雅で、おっとりとした歌いまわしに独特の味があり、それによってヒューマンな暖かさを伝えたウィーンの数多くの先輩たちの音楽作りとは違って、切れ味の鋭い演奏技巧で力感を重んじたモダンな演奏ぶり。
こうしたスタイルは旧盤と同様だが、ここではそうした彼らの特質に加え、ウィーン情緒をも強く漂わせ、肩の力を抜いて旋律を歌わせる。
いわば音楽の上で遊ぶゆとりを身につけたことを感じさせる。
最もすぐれたモーツァルト演奏のひとつに数えられるハイドン・セットだ。
第18番での美しい響きが、ことに傑出している。
アルバン・ベルク四重奏団がついに解散するというニュースは世界に衝撃を与えた。
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