2008年02月24日
カラスの「ノルマ」(新盤)
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《ノルマ》はイタリア・オペラ全曲録音のなかでも、5指に数えられるべき不屈の名演。
同時にカラスという不正出の天才の全貌を余すところなく結晶させた名唱として、まず第一に挙げられるべきものに違いない。
やはり《ノルマ》はカラスにとどめを刺すといってよいだろう。
聴きかえすたびに鮮烈な感動に打たれる。
数種ある彼女の《ノルマ》録音の中で、この1960年セラフィン盤は、他のキャスや指揮、音質等を含めて、もっともバランスが良く、充実した出来映えを示しているもの。
カラスの声の真の全盛期は1955年を挟む数年間。
それゆえこの盤はその時期からやや外れ、歌唱の上では必ずしも彼女のベスト・ノルマではないけれども、それを持ち前のテクニックで補って余りある彫琢と陰翳をみせる。
セラフィンの棒は十二分までの精妙さ、コレッリ、ルートヴィヒ、ザッカリアの声も実に輝かしい。
総合的な仕上がりという点で、未だこのディスクに匹敵する《ノルマ》演奏はないといってよい。
ボイトの言葉「ベルリーニを愛さないような人は、音楽を愛していないのだ」を思い起こさせるカラス&セラフィンの遺産である。
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1. 「マリア・カラス 最後の恋」 [ ヨーロッパ映画を観よう! ] 2008年02月24日 22:31
「Callas e Onassis」2005 イタリア/フランス
20世紀最高のディーヴァ マリア・カラスと、20世紀最大の海運王アリストテレス・オナシスの恋物語。
マリア・カラスにイタリアンのルイーザ・ラニエリ。アリストテレス・オナシス役はフランス人のジェラール・ダルモン。
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