2008年02月26日
クリュイタンス&パリ音楽院管のビゼー:「アルルの女」第1組曲/同第2組曲/「カルメン」組曲
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ベルギー生まれの名指揮者であるクリュイタンスは、パリ音楽院管弦楽団の正指揮者を1944年から1967年までつとめ、このオーケストラの黄金時代を築きあげた。
このビゼーの録音はクリュイタンス晩年の録音のひとつ。
「アルルの女」は遅めのテンポで、各曲を入念に練り上げながら、劇の舞台となったプロヴァンス地方の南欧的な雰囲気を色濃く表出し、軽やかなリズムと色彩で生き生きと情感豊かに描き上げた名演である。
南仏アルルの光と影、そして空気の温度と湿度までも、このクリュイタンスの名演奏は聴き手に体感させてくれる。
特に第1組曲の「アダージェット」の夢見るような表情、リズムの生き生きとした「メヌエット」、第2組曲の郷土色濃厚な「パストラール」と「ファランドール」、優美なフルート・ソロが一段と輝く「メヌエット」など、どの曲をとっても一点のキズすらない。
これは、クリュイタンスの残した数多い録音中、特に傑出した稀代の名演と呼ぶべきものであり、この組曲の最高の演奏といっても過言ではない。
「カルメン」組曲も非の打ちどころがない見事な演奏だ。
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