2008年02月29日
モーツァルトのエッセンス
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モーツァルトのディヴェルティメント第17番K.334にはモーツァルトのエッセンスがぎっしりと詰まっている。
ディヴェルティメントというのはセレナードと同じようなムード音楽だが、ディヴェルティメントの方がより室内楽風に書かれている。
第3楽章がいわゆる「モーツァルトのメヌエット」としてあまりにも名高いが、ここだけが有名になりすぎ、曲全体があまり重視されていないのが残念だ。
私は哀切きわまりない第2楽章の変奏曲を愛している。洗練されきった天使の哀しみだ。
こんな涙がしたたり落ちるような音楽をお祝いに送って文句は言われなかったのだろうか。
「人生とは何か」さらには「生きる意味はあるのか」と深刻に考えだすと切りがないが、そんな時にこの楽章を聴くと心が洗い清められる。
終楽章のロンドは底抜けの明るさのなかに、救いがたい生のはかなさを秘めてひたすら流れ続ける。
演奏はウィーン・フィルの首席クラスのメンバーだが、そこからはモーツァルトが好きでたまらないという愛情が伝わってきて、大変素晴らしい演奏でかつ楽しい。
モーツァルトの音楽の心をしっかりつかみ、それぞれの曲の美しさを十全に再現している。
若々しく生気に溢れたk.136もさることながら、K.334の優美艶麗な表現には強く惹かれる。
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