2008年03月02日
ランパル&ラスキーヌのモーツァルト:フルートとハープのための協奏曲
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モーツァルトは1778年のパリ旅行で、芸術の都の雰囲気に触発され、多くの傑作を書き残した。「フルートとハープのための協奏曲」もその一つである。
モーツァルトの作品の中でも、これ以上、雅びな音楽は例があるまい。
フルートは日本の尺八に似ている。ハープは琴に似ている。両者の掛けあいには、どこか東洋的な、わび、さびの世界が感じ取れる。
この曲は貴族のサロン音楽として書かれたのだが、モーツァルトは少しも手を抜かずに、エレガントな名作に仕立て上げたのである。
第1楽章は、フルートとハープの音色美を燦然と発揮させ、華美なメロティーに埋まっているが、第2楽章以下は前述のわび、さびをたたえ、わけてもフィナーレの見事さは、何度聴いても魅惑的だ。
特に中間部は愉悦と哀しみが不思議に混ざりあい、その複雑な味はモーツァルトを聴く醍醐味といえよう。
ランパルとラスキーヌの演奏はともにこれらの楽器の第一人者の顔合わせだけあって、その目のつんだ合奏と表情の豊かさは比類のないもので、聴くたびに、新たな魅力が発見できるような名演奏である。
第1楽章のオーケストラの序奏からして、聴き手をぐっとひきつける、柔和な表情とあたたかな音色をもっており、独奏とパイヤール指揮のオーケストラとのからみあいもすばらしく、エレガントな雰囲気をもっている。
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