2008年03月05日
ミュンシュ&ボストン響のラヴェル
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これらの演奏はテンポ設定が実によく、その彫琢された音の響きは大変美しい。
ことに「ボレロ」は秀抜で、ややゆっくりとしたテンポで始め、クレッシェンドしていくに従って、しだいにテンポを速めながら華麗な音の絵巻を繰り広げていくあたり、ミュンシュならではの卓抜な手腕である。
また「マ・メール・ロワ」も精緻にまとめた秀演である。
「ダフニスとクロエ」もミュンシュ一流の造形のしっかりとした精緻な表現でが素晴らしく、綿密な設計と演出には舌を巻く。
精密機械のようにスカッとしたまとまりと、色彩感と柔軟さは、ラヴェルの音楽を底の底まで知りつくしたミュンシュと、完璧な技術を誇るボストン響との名コンビならではのもので、もしこれがほかのオーケストラだったら、これほど彫琢された見事な演奏にはならなかったであろう。
それに、何と新鮮で若々しい、そして圧倒的な迫力なのであろうか。
神秘的で情感豊かな「夜明け」や、熱っぽくダイナミックな「全員の踊り」など、ミュンシュならではの至芸である。
こうした演奏を聴いていると、いかにミュンシュがラヴェルの作品を愛していたかがよくわかる。
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