2008年03月07日
カラヤンのR.シュトラウス:「サロメ」
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カラヤンによる唯一の《サロメ》録音で、当時ヨーロッパで脚光を浴びていたベーレンスのデビュー盤だった。
ベーレンスのサロメは、カラヤンの意図を十全に生かしつつ、それ以前のサロメ像を打破した記念碑的名唱である。
カラヤンのザルツブルク音楽祭での新演出の《サロメ》の主役として抜擢されたベーレンスは、それまでのワーグナーやR.シュトラウスのドラマティック・ソプラノと共通する玲瓏たる強声の音色を持ちながらも、より女性らしいリリックな音色をも併せ持ち、従来の「猛女」のようなサロメではなく、より妖艶で若々しいサロメ像を生み出した。
カラヤンのアプローチもベーレンスの採択で理解できるように、劇性と叙情性の共存する万全の演奏。
聴く者を完全に呪縛して放さない艶麗で陶酔的な演奏にもかかわらず、決してヒステリックな咆哮に陥ることなく、作曲者が望んだ通り、繊細な透明さをただ一瞬も失うことがない。
そしてウィーン・フィルの劇的表現の素晴らしさ。
カラヤン盤の幻想的陶酔と透明感とが共存する世界の与えてくれる官能美は、強烈な説得力を持っている。
満を持してカラヤンが録音しただけに、この作品のあらゆる要素を満たしつつ、そこに洗練の極みと呼べる気品すら漂わせているのは凄い。
カラヤンがサロメの理想像として発見したというベーレンスを始め、歌手たちも申し分ない。
バルツァのヘロディアス、ワルター=ベームのヘロデ、オフマンのナラボート、ヴァン・ダムのヨハナーン以下、全く隙の無い布陣が、カラヤン美学を支えている。
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