2008年03月10日

ヴァント&ベルリン・フィルのブルックナー:交響曲第7番


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ヴァントは北ドイツの伝統を受け継いだブルックナー指揮者として、比類のない存在である。

この第7番も3度目の録音だが、ベルリン・フィルへの客演の緊張感が圧倒的な演奏の感銘につながっている。

毅然とした古典的造形とロマン的情緒の両面が満足された表現だが、細部の明快な処理も際立っている。

しかも音が徹底的に磨かれ、そのすべてに判然とした意味を感じさせる。

もちろん第1楽章冒頭のあの長大な主題から、心にしみいるような魅力があり、自然な抑制をもった音楽が淡々と歌っている。

アンサンブルも凝集力が強く、そのため弦のプルトなど人数が少なく聴こえるほどである。

展開部の寂寥感や堂々としたコーダも素晴らしい。

第2楽章もゆとりのあるテンポで流麗に演奏され、粘りやくせがまったくない。

その格調の高さは、この指揮者ならではのものである。

第3楽章も同様で、洗練された表情が有機的に積み上げられ、強固な造形でまとまっている。

音楽が言わんとするところが、そのまま表出された印象を与える。

トリオも神々しいとさえ形容したい。

したがって、終楽章は堅固な起承転結で見事に構成され、あらゆる部分で晴朗な音楽が鳴り響いている。

それは枯淡ともいえる美感をもち、演奏として比類のない完成度を誇っている。

これはヴァントの数多いディスクでも最高峰のひとつと評価したい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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