2008年03月10日

晩年のマーラーを本当に苦しめていたもの


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晩年のマーラーを苦しめていたのは、愛妻アルマのあからさまな不倫だった。

「大地の歌」や第9交響曲でしばしば語られる「死の予感」とは肉体的なものではなく、精神的な崩壊だった。

アルマは性的関係のない長い歳月の当然の代償として、グローピウスを自分の正当な恋人だと考え、またマーラーはそのことを暗暗裡に知っていながら、2人の関係を認めざるを得ない悲劇的な状況におかれていた。

マーラーの肉体的な健康状態は、決して衰弱したものではなかったが、むしろ精神的には危機的な状態に陥っていた。

マーラーは1910年8月、自ら精神分析医ジグムント・フロイトの診察を受ける。

18歳年下の妻が自分の傍に居る事を、夜中じゅう確認せざるを得ない強迫症状と、もっとも崇高な旋律を作曲している最中に通俗的な音楽が浮かんできて、かき乱されるという神経症状に悩まされていたが、フロイトによりそれが幼児体験によるものであるとの診断を受けた。

最晩年のマーラーは、一種の退行現象に陥り、妻を母親と同一視し始め、実際アルマを、自分の母親のマリア、あるいはマリーと呼び始めていたとさえ言われる。

いずれにせよ、「男性作曲家」にとっての「女性」のもつ意味は、深く、かつ重いものであるのは明白な事実であり、この2人の場合はきわめて象徴的である。

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classicalmusic at 14:23コメント(0)トラックバック(0)マーラー  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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