2008年03月12日

マタチッチ&チェコ・フィルのブルックナー


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第5番はまことに気宇の大きい劇的なブルックナーで、マタチッチの作曲者に対する熱い共感が聴く者の心を強く揺さぶる。ハース原典版によるが、一部にマタチッチ独自の変更もあり、細部の表情にも個性的な工夫が施されている。線の太い表現にもかかわらず、ブルックナーの音楽が作る対位法的な線が巧みに整理され、オケも厚い響きの中で少しの乱れもみせない。宗教的感情を大きく歌い上げる第4楽章後半の表現は絶妙である。


第7番はいかにもマタチッチらしくどっしりと腰を据えた正攻法のブルックナー。チェコ・フィルの分厚い響きも深々としたオルガン的な厚みを感じさせる。作曲中にワーグナーの死を知り、その霊に捧げたといわれる第2楽章では、同じようにワーグナーを崇拝するマタチッチ自身の祈念の感情が濃く漂う。全曲を通しては抒情性と同時に劇的な緊張力があり、マタチッチのスケールの大きな芸風が伝わってくる見事な演奏である。


第9番はライヴながら演奏は素晴らしくよく整っている。第3楽章は数ある録音の中でも最高の演奏のひとつで、大きな呼吸でゆったりと流れ、ふくよかな表情が強靭な生命力を宿しながら少しも晴朗な趣を失わない。テンポの配分が的確を極め、対位法的な線が常に明瞭に表出されてゆくのがその理由だろうが、最後の13小節の神々しいばかりの美しさにいたっては形容する言葉もない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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