2008年03月22日
ノイマン&チェコ・フィルのスメタナ:わが祖国(旧盤)
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チェコ音楽の代名詞ともいうべきスメタナの傑作をノイマンは3度録音しているが、これは第2回目の1975年のスタジオ録音である。
後の来日公演のライヴ盤に比べてより格調が高く彫りの深い表現が特徴的。
全体によく練り上げられた民族的な色彩豊かな表現で、ノイマンとチェコ・フィルの楽員達の、自国の偉大な先輩スメタナに対する尊敬の念と愛情とが強く滲み出ている。
チェコの大自然のたたずまいを感じさせる「ボヘミアの森と草原より」、劇的で熱気にあふれた「ターボル」、たくましく雄渾に描き上げた「ブラニーク」は特に素晴らしく、感動的な名演奏だ。
ノイマンの気力が充実していたころの録音で、チェコ・フィルも彼に全幅の信頼を置いて演奏していることが、曲の細部でのいきいきとした表情からも推察される。
この時期のチェコ・フィルには、いまだに昔ながらの街並みを残す古都プラハを彷彿とさせるかのような風味あふれる音色や音質を聴けることが魅力だ。
同オケには金管や打楽器などにパワフルさや野趣味が潜在するが、ノイマンは要所要所にそうした特性をちらつかせ、独特の味わいを滲み出させている。
さらには整ったアンサンブルや自在な表現など、同オケとの緊密さが如実に表われているところも魅力のひとつと言える。
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