2008年03月25日
ミュンシュのベルリオーズ:レクイエム(旧盤)[SACD]
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数あるレクイエムの中でもベルリオーズのこの作品は、200人に近いオーケストラと300人に近いコーラスを使い、特に第2曲の〈怒りの日〉では、メイン・オーケストラに加えて別の別の管楽器陣を配するなど、空前絶後の大掛かりな規模を持ったいかにもベルリオーズらしい大作だ。
これは、生前、ベルリオーズ協会の会長を務めたミュンシュの、ベルリオーズの音楽への深い造詣を示したディスク。
「ベルリオーズの『レクイエム』は、宗教的であるよりは、はるかに劇的である。とにかく抑止しがたいものがあるのだ」と作曲家デュカスは言う。
ミュンシュの演奏は、まさに、そうした情熱の爆発で、何よりもボストン響の合奏力の素晴らしさに驚かされる。
ことに金管楽器は、ベルリオーズの音楽の華麗さを存分にひき出し、聴き手を酔わせてしまう力がある。
なかでも〈怒りの日〉から〈妙なるラッパ〉にかけては圧倒的なうまさだ。
ミュンシュは、ベルリオーズのレクイエムという音響世界に、音楽として不滅の世界を与えていると言えよう。
そして先般、待望のハイブリッドSACD化が行われることによって、更に見違えるような鮮明な音質に生まれ変わったところである。
音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACD盤の潜在能力の高さを思い知った次第である。
いずれにしても、ミュンシュによる至高の超名演を、超高音質であるSACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。
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