2008年03月26日

ワルター/コロンビア響のハイドン


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これは春風のようになごやかでまた香り高いハイドンであり、実にふくよかな感情を古典の造形に融合させたワルターならではの名演。

ワルターはハイドンの中に抒情詩を発見して、それを楽しんで吟じている。

これはワルターの遺産にふさわしい。

特に「軍隊」は知・情・意の均衡が素晴らしい。

「V字」は第2楽章の遅いテンポの歌が、現在の演奏には求められぬもので、その味わいは豊かで、深い。

ワルターでなければ演奏できないハイドンである。

聴く者の心をあたたかな愛情で満たしてくれる、こうした柔らかに微笑んだハイドンを演奏する指揮者はもう求められなくなった。

CD化によってオーケストラのバランス感もかなり高められ、演奏全体がより澄明に生彩を増している。

CD化された往年の名指揮者の演奏のなかでも、ワルターはことに成功したものが多い。

遅めのテンポで朗々と歌わせた旋律や、こまやかなニュアンスが、CD化されたことによって、より明瞭に伝わってくる。

半世紀近く前の録音とはとても思えないほどだ。

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