2008年03月27日
レーグナーのヤナーチェク:シンフォニエッタ&タラス・ブーリバ
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
レーグナー盤は両曲とも彼の長所が万全に発揮された見事な演奏だ。
ことに遅めのテンポで丹念に練り上げながら、作品の持ち味を十全に表出した「タラス・ブーリバ」が大変充実した立派な演奏で、ヤナーチェク固有のオーケストレーションを鮮やかに再現する卓抜な手腕はレーグナーならでは。
「シンフォニエッタ」はやや重厚にすぎるが、レーグナーの高度な職人技がしっかりと息づいており、骨格のがっしりとしたコクのある表現には強く惹かれる。
ファンファーレ型のオケ・ドライブに酔い痴れるだけの演奏が大半のなかで、ほぼ1人レーグナーだけが作品の振幅の大きさと精妙な構造を明らかにしている。
その1つが絶対に絶叫しない、一見静かな佇まいである。
どの楽章においても、その美点が活きているが、とくに終楽章の見事なまでの音色変化と重層的な響きは天才的!
何度聴いても飽きないほどの美しく力強い音楽である。
ヤナーチェクの土臭さといった民族性は若干希薄ではあるが、独特の語法は明確に眼前に広がっている。
これはドイツの美感とでも言うべきか、両曲ともしなやかでいながら決して軽くならず、実に味わい深い出来栄えだ。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。
トラックバックURL
コメント一覧
1. Posted by kero 2008年03月27日 12:05

ブラヴォ!!
ノイマンやターリヒはもちろんはずせませんが、ハインツ・レーグナー!!
そうきましたか、やられました。
レーグナーの「シンフォニエッタ」さっそく聴きます。
あの豪壮なレーグナーの指揮で、あの金管ファンファーレ、しびれそうです。
2. Posted by 和田 2008年03月27日 19:47
そうです。意表をつきました。もちろんマッケラスは外せないのですが。レーグナーがツボにはまると凄いのです。ビゼーも良かった!