2008年04月02日
リヒターのJ.S.バッハ:オルガン作品集
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リヒターの演奏は、いわゆる歴史的な演奏ではないが、ストイックな表情できりりと引き締まった音楽を聴かせる。
その世界は極めて壮大で、堂々として威厳があり、ロマンティックな情感を持つが、決して恣意的なものではない。
音楽の作りはあくまでも緻密で、バッハのポリフォニックなテクチュアが鮮やかに描き分けられている。
強靭な精神力と壮大にして重厚な響きがことさらに印象深いその演奏では、オーソドックスなアプローチと格調の高さをもが大きな聴きどころとなっている。
年をとるにつれ、リヒターのバッハは伸び伸びとした趣を増し、その分威厳が薄れて身近に感じるものになった。
ひとつの時代のモニュメントとして貴重な価値を持つ演奏といえよう。
至極謹厳に弾き進んだパッサカリアとフーガ ハ短調BWV582は、リヒターを偲ぶのには忘れてはならない1曲だ。
コペンハーゲンのイエスポー教会オルガン、フライベルク大聖堂のジルバーマン・オルガン、アルレスハイム大聖堂のジルバーマン・オルガンの3つの楽器を使用している。
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