2008年04月08日
トスカニーニ指揮フィルハーモニア管弦楽団の伝説的ブラームス
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
トスカニーニが1952年秋にただ一度だけフィルハーモニア管に客演した時の記念碑的なライヴ。
ウォルター・レッグのEMIによって録音されていたものの、契約その他の関係でようやく2000年に公式発売されたものである。
この巨匠ならではの強く引き締まったうねりと豊かな歌にみちた演奏が感動的で、その指揮に肩怒らせることなく応えるフィルハーモニア管の柔軟な表現も素晴らしい。
指揮台の上で阿修羅の如く燃え上がるトスカニーニと、それを柔らかく受け止めるオケの取り合わせの妙が最高だ。
時をほとんど同じくしているだけに、NBC響との録音と基本的な解釈に相違はないが、こちらの演奏はトスカニーニの心に大きなゆとりがあるようで、比べるとあまりの違いに驚かされる。
フィルハーモニア管との演奏は音楽の流れが自然で力強く、壮大な音楽が構築されている。
どの曲も素晴らしく豊かに歌い、流動的かつ感動的に高揚しており、トスカニーニの新即物主義的な芸術性が最もよく生かされた結果といえる。
トスカニーニは熱烈な歓待を受け、さらには技術的にも素晴らしいフィルハーモニア管との共演にご満悦だったに違いない。
唯一残念なのは、正規録音の割に音が冴えないことである。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。