2008年04月09日
トスカニーニ&NBC響のワーグナー:管弦楽曲集
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トスカニーニが最も得意としたのはオペラではヴェルディとワーグナー。
ワーグナーの全曲では、1937年のザルツブルグ音楽祭での「マイスタージンガー」が残されているとはいえ、プライヴェート盤で音も悪い。
まともな音で聴ける正式商品では、この5枚のワーグナー名演集がまず必聴といえよう。
トスカニーニのワーグナー演奏は、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュのような主観の強い解釈とは正反対で、あくまでも客観的な目で作品の核心に鋭く切り込んでいるのが特色だが、このアルバムはその好例。
その演奏は燃焼度が高く、訴えかけてくる力がきわめて強い。
活力と覇気にあふれた「ワルキューレの騎行」、「ローエングリン」第3幕への前奏曲、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、曲想をくっきりと浮き彫りにした「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死など、トスカニーニならではの見事な演奏だ。
また厳しさの中に崇高な気分を湛えた「パルジファル」第1幕への前奏曲、聖金曜日の音楽など、いずれも彼の真骨頂を示した立派な演奏である。
この「パルジファル」は、戦後のブーレーズの指揮を予感させるようなラテン的・カトリック的明澄さに特徴がある。
「ジークフリート牧歌」も清らかな愛情に満ちていて素晴らしい。
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