2008年04月09日

トスカニーニ・ラストコンサート(オール・ワーグナー・プログラム)


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ヴェルディへの愛情にもかかわらず、トスカニーニはワーグナーを「最大の作曲家」と明言している。

トスカニーニは「神々の黄昏」のイタリア初演を敢行し、1930,31年にはワーグナーの愛息ジークフリートに誘われてバイロイトに登場(非ドイツ語圏からは初)するなど、ワーグナーを熱烈に崇拝していた。

そして、1954年4月4日、記憶力に支障をきたして87歳の巨匠が引退を決意し、最後に行った公演の演目も、オール・ワーグナーであった。

特筆すべきは、この引退公演の録音がトスカニーニ唯一のステレオ録音であることだ。

録音スタッフの心意気に打たれるとともに、この録音によって、ヴァイオリンを両翼に置く旧配置の立体感が味わえるとともに、NBC響の思いのほか繊細で、色彩豊かで柔軟なサウンドを確認できるのである。

どの演奏にもクリスタルのような透明な輝きがあり、暖かい豊かな響きで録音されている。

最晩年のトスカニーニの比較的ゆっくりとしたテンポのもとに力強く壮大なワーグナー。

そこにはトスカニーニのワーグナーに対する尊敬の念がはっきりと示されている。

ことに「ジークフリートのラインへの旅」は素晴らしく、彫りの深い情感豊かな表現に強く惹かれる。

トスカニーニは、ついに「タンホイザー」のバッカナーレを最後まで指揮できず、「マイスタージンガー」前奏曲も華やかな終結部の最中に指揮台を降りるのであるが、それでもNBC響楽員の巨匠を愛し、慈しむ気持ちの伝わる感動的なドキュメントである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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