2008年04月10日
メンゲルベルクのチャイコフスキー
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メンゲルベルクが最も得意としたレパートリーは、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーで、常に名演の名をほしいままにしていた。
特にチャイコフスキーはメンゲルベルクの体質と合い、スーパー・ロマンティシズムを感じさせる。
メンゲルベルクは男性的で情熱に燃えており、同時に柔らかく丸味もある繊細さも持っていて、この二つを渾然と融合させている。
彼の音楽はいつも暖かいし、迫力がこもっている。
ロマンティックに旋律を歌い上げ、必要とあれば憂愁性をこめることが出来る。
だが決して感傷におぼれることがなく、客観的に曲を把握することも出来る。
だからチャイコフスキーに最適なのである。
特に「悲愴」は無数のチャイコフスキーの録音の中の金字塔である。
多くの指揮者はこの美しい旋律をただ美しく描出すればよいという態度で表面的に解釈するか、そうでなければ憂鬱にはまりこんで、にっちもさっちもゆかなくなって感情の流れを停滞させてしまうが、メンゲルベルクは憂鬱を客観的に把握して、おぼれこんでしまうことがない。
もっと大局的この曲と対決し、自分の特長のロマン性をいかんなく発揮している。
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