2008年04月28日
ベーム&ベルリン・フィルのブラームス:交響曲第1番
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ベーム65歳の時の録音で、最晩年のような威容と味わいの濃さはないが、作品の古典的性格が端正・強靭な造形で示され、後年のそれに勝るとも劣らぬ演奏を展開している。
何よりも音楽が精力的で若々しく、爽快な足取りで進行する。
しかも重厚で着実、熱気にあふれ、作品の精髄を見事に表出している。
それにしてもなんと演奏技術の緻密な、安定した演奏であろうか。
ベームほど音楽に対して自然で作為のない、それでいて音楽のツボにはまった演奏をする指揮者はおそらくいないのではないか。
それにはベルリン・フィルのような、どの楽器も機械のように正しい、そして感情をもった演奏のできるオーケストラが必要なのであろう。
何といっても際立っているのは、ベームの厳しい造型と激しい気迫、そして、それに応えるベルリン・フィルの怒濤のアンサンブルである。
ことに素晴らしいのが第1楽章だ。
序奏の剛毅さは、作曲者の指定したマエストーソに相応しいものだし、主部に入っても、緊張感が途切れることはない。
展開部の音と音の葛藤こそ、ベームの絶好調を伝えている。
つづいてはフィナーレ。
序奏のアンサンブルは緻密であるし、やがて現れる朗々たるホルン、清々しいフルート、荘重なトロンボーンのコラールも厳粛で美しい。
主部も第1楽章に準ずるが、コーダへ向かう高揚感と突入後の嵐の進軍は凄まじいものがある。
録音はやや古くなったが、今でもこの曲の筆頭に挙げられてよい感動を呼ぶ名演だ。
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コメント一覧
1. Posted by しばこ 2008年04月28日 22:43
はじめまして。トラックバックありがとうございました!
すごい情報量!聞き込んでいらっしゃるんですね〜〜
また参考にさせていただきます♪
すごい情報量!聞き込んでいらっしゃるんですね〜〜
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2. Posted by 和田 2008年04月29日 00:00
しばこさん、コメントありがとうございます。
ご気楽に掲示板にもお越し下さい。
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