2008年05月04日
ギーゼキングのモーツァルト:ピアノ小品集
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モーツァルトで最もむずかしいのは、ここに収められたような技巧的には何の問題もないようにみえる作品。
モーツァルトのピアノ曲は、こうした小曲になるほど意外とひきこなすことがむずかしい。
聴き手を退屈させずに演奏するのは、響きが飛び切り美しいか、リズムが生き生きしているとかの特色がなければ不可能だ。
したがって、たいていのピアニストは表出に工夫をこらし、それをやりすぎると失敗するのだが、ギーゼキングの演奏にはその危険がまったくない。
ギーゼキングはごく自然に流しながら、明快で、繊細にひきあげていて、かつ味わい深く聴かせてくれる。
さすがに《モーツァルト弾き》として名をはせた大家だけあって、みごとだ。
ことに「9つの変奏曲」とロンドK.485が素晴らしい。
一時代を画した演奏家だけはある。
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