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2008年05月07日

カラヤンの「ボリス・ゴドノフ」


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1970年の録音で、1972年のADFディスク大賞を得た名盤。

主にリムスキー=コルサコフによる第2版(1908)によっており、第4幕第1場のみイッポリトフ=イヴァノフ版を使用している。

ムソルグスキーの傑作オペラであり、ボリスをめぐる年代史的な歴史劇の様々なページと情景が、この上なく豊麗な音と素晴らしい色彩と的確きわまりないタッチをもって次々と展開される。

カラヤンの演奏も、色彩豊かに描き上げた壮大な表現で、そのドラマティックな演出には圧倒されてしまう。

歌手は端役の隅々にいたるまで万全で、総じて声の美しい歌手が揃っているが、なかでも当時上り調子だったボリスのギャウロフが貫禄十分、心理的な葛藤を万全にうたいあげていて、傑出している。

ソフィア放送合唱団を主体とするコーラスの力強い迫力も特筆に値する。

カラヤンは、例によってオーケストラや合唱を豊麗に鳴り響かせる。

しかしそれだけにとどまらず、ここでは内から外に向かってあふれ出ようとする《力》を重視したようであり、それはとりわけ合唱、すなわち民衆の凄まじいエネルギーとなって噴出する。

聴き手を圧倒しないではおかない重厚な迫力、それが常のカラヤンとはひと味違っている。

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