2008年05月27日
メニューインのバルトーク
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
どの曲も味の濃い表情と音色で訴えかける名演だ。
これほど雄弁に粘りを感じさせる、人間味たっぷりなメニューインも珍しい。
そこには赤裸々な生々しさがあり、振幅の大きいフレージングがあり、深い温かさと聴く者の体を包み込むような心の歌がある。
楽器も充分に鳴り切っており、終始100パーセントの表現が聴かれる。
メニューインは、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番を最も得意なレパートリーのひとつとしており、フルトヴェングラーの指揮による録音も名演だったが、これはさらに12年後の録音だけに、彼の円熟した、内面的に深い表現が魅力となっている。
ヴァイオリン協奏曲第1番のメニューインの演奏は、外面的な派手さをねらわず、やや淡白ともいえる表現で、じっくりと音楽の内面を深く掘り下げながら、曲のもつ詩情を表出している。
ドラティのバックも秀逸で、その卓抜な棒は素晴らしい。
バルトークの民族色を越えた、より普遍的な情熱がここにはある。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。