2008年06月06日
レヴァインの「エフゲニー・オネーギン」
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チャイコフスキーは、生涯にいくつかのオペラを作曲しているが、そのうちで最も名高いのが、ロシアの文豪プーシキンの小説をもとにしたこの「エフゲニー・オネーギン」である。
この演奏はレヴァインとドレスデン国立管弦楽団の初顔合わせで、ロシア・オペラもこれが初録音。
指揮者とオーケストラ、コーラス、それに歌手たちの組み合わせが新鮮で、そこからすこぶる充実したオペラが生まれている。
まずドラマティックで迫力のあるレヴァインの指揮が素晴らしい。
彼はこのオペラと音楽の抒情と詩的詠嘆の中に心底から共感し、それを彫りの深い表現に変えることに成功している。
そして当たり役のタチャーナを歌うフレーニが、何よりも素晴らしい。
フレーニは豊麗な美声とこまやかな感情で、見事なタチャーナを表出している。
彼女は、可憐で純情な少女から、気高く落ち着きのあるグレーミン公爵夫人への変貌を、ものの見事に演じきっており、その表現力の見事さには舌を巻く。
その他の独唱陣では、レンスキーのシコフがみずみずしく適役だが、あとはやや弱い。
特筆すべきは録音で、これ以上望めないほど音質がよい。
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