2008年06月25日
ブレインのR.シュトラウス:ホルン協奏曲
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R.シュトラウスは、ミュンヘンの王立歌劇場の名ホルン奏者の息子として生まれた。つまり、彼にとっては、ホルンのまろやかな響きは、物心つく以前から親しいものだったのである。
彼は、2つのホルン協奏曲を作曲しているが、これらは、モーツァルトの書いた4つのホルン協奏曲とともに、この種の作品としては、音楽史上の傑作として、広く親しまれ愛好されている。
ブレインは、1957年に自動車事故で36歳という短い生涯を閉じた。これは、亡くなる1年前の録音で、モノーラルなので音の状態はあまりよくないものの、ブレインの至芸を堪能することのできるディスクである。
演奏は、驚嘆すべき名人芸を駆使したもので、どのようなフレーズでも、淀みのないまろやかな音色で歌わせており、その卓越したテクニックと響きの美しさに圧倒されてしまう。
なんといってもホルンならではのカンタービレの素晴らしさにうっとり聴き入る演奏だ。フレージングがしなやかで、なんともいえぬ気品と香りがあり、詩的な余韻すらたたえている。
しかも演奏全体は抒情のみに流れることなく、表現の密度は濃い。
高音の美しさやレガート奏法の秀逸さ、テクニックの凄さ、音程の良さ、全てが音質の古さを越えて我々の心に迫る。
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