2008年06月26日
ポリーニのシェーンベルク:ピアノ曲全集
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シェーンベルクは、12音技法を完成させるためのさまざまな実験を、特にピアノ曲を使って行っている。したがって、彼のピアノ曲を通してみていっただけでも、彼の作風の多彩な変化を知ることができて面白い。
このディスクはポリーニ初のシェーンベルクで、シェーンベルク生誕百周年を記念して録音されたものである。
若々しい迫力と、カチッとした緊迫感をもったもので、全体にきりりと引き締まった、まことに切れ味のよい表現である。
無調性の世界に入ったシェーンベルクの妥協のない造形と、それが生み出す厳粛な緊迫感を、ポリーニが見事に再現している。
シェーンベルクの造形は、音量・音色・リズム・動機・声部進行などの点で、およそ考えうる限り緻密で論理的だ。
そこには一瞬のうちに燃えつき消え去る花火のような美しさがあり、ポリーニはそういう造形を情熱をもって再現している。
作品のもつ熱っぽい高まりと厳粛さを見事に表現した演奏だ。
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